紺『俺、中学の校歌と小学校の校歌がなんか曖昧になりつつある。』
麦・幸『『俺もー。』』

麦『でも、椿平って、小中一緒だったろ?』
紺『ちげーわ。一緒の敷地内だったけど、行事も建物も別。』
麦『え?行事別だったっけ?』
紺『別。校歌も別。』
麦『俺、一回試合でお前ら学校の体育館いった事あったけど、小学生とか遊んでたぜ?』
紺『アレは勝手に入って来てんの。兄弟が中学にいるやつは、兄ちゃんとか姉ちゃん待ってて一緒に帰るから。』
麦『そうかー。』

幸『・・・・体育館も別ってこと?』
紺『や、そうじゃないけど、基本的に小学校では体育館使わないから、中学専用みたいになってる。』
幸『へえ、そうなんだー。でも、学校一個しかないんだよね』
紺『ああ、あの周辺に人口集中してるからね。他のとこは山だし。』
麦『そもそも平地すくねえもんな、椿平。』
幸『平らじゃないのに、椿平って町名なんだね。』
紺『町名じゃねえよ?市だから。市。』
幸『あ。そか、ごめん。』

紺『でもよく言われる。市として独立してないイメージみたい。』
麦・幸『『あはは。』』
紺『市の花が椿平のくせに、勿忘草なんだよ。』
麦『なんて控えめな。』
紺『控えめだろ?控えめでつつましくまじめな
民なんです。』
幸『でも、椿平があったことは、ずっと忘れないでいきたいよね。』

『あるから。今も。』