『俺、中学の校歌と小学校の校歌がなんか曖昧になりつつある。』
『『俺もー。』』

『でも、椿平って、小中一緒だったろ?』
『ちげえよ?一緒の敷地内だったけど、行事も建物も別だよ。』
『え?行事別だったっけ?』
『別だよ。校歌だってちげえもんよ。』
『俺、一回試合でお前ら学校の体育館いった事あったけど、小学生あそんでたぜ?』
『アレは勝手に入って来てんの。兄弟が中学にいるやつはさ、兄ちゃんとか姉ちゃん待ってて一緒に帰るから。』
『そうかー。』
『体育館も別ってこと?』
『や、そうじゃないけど、基本的に小学校では体育館つかわねーから、中学専用みたいになってる。』
『へえ、そうなんだー。でも、学校一個しかないんだよね』
『ああ、あの周辺に人口集中してるからね。他のとこは山だし。』
『そもそも平地すくねえもんな、椿平。』
『平らじゃないのに、椿平って町名なんだね。』
『町名じゃねえよ?市だから。市。』
『あ。』
『でもよく言われる。市として独立してないイメージみたい。』
『『あはは。』』
『市の花が椿平のくせに、勿忘草なんだよ。』
『なんて控えめな。』
『控えめだろ?』
『でも、椿平があったことは、ずっと忘れないでいきたいよね。』


『や、今もじゅうぶん存在してますから。』