2007/6/24 (Sun.) 22:00:23

外は雨が降っていて、俺はちょっとだけ欝気味。今日のデートは俺の部屋。
親も兄ちゃんもいないし、無性に二人きりになりたくて。
今朝、比呂を誘う時に『今日は一日勉強をしたいんだ。』っていっといたんだ。
そしたら比呂はDSと食い物や飲み物持参できてくれた。

俺が勉強をしていて、比呂がベッドでDSやって
特に会話もないんだけど、たまに目が合って微笑みあえて、それが幸せ。

数学やりながらハナウタ歌ったら、比呂がハナウタであわせてくれて難問もどんどん解けちゃう。
脳と恋心を一気に刺激、いえー。んなことしてたら昼時になった。
比呂は相変わらずゲームやってて、すっごい真剣な顔してる。
画面みたら虫捕りに夢中になってるのがすぐわかった。

どうしよう。昼、ちょっと、外に食べに行きたいな。
一日勉強したいっていったけど・・でもやっぱ、デートっぽい事したい。
でも、こんなにゲームに夢中になってる時に、そんなこといったら嫌がられるかな。
うじうじモード突入一歩手前で、比呂が俺の方をふっとみた。

『どうした。』
『・・・たのしい?ゲーム。』
『ああ。・・で、どうした?』
『・・・・・。』
『・・・・・。』
『ご飯食べに行きたい。』
『・・ああ、いいね。じゃ、いくか。』

比呂はそういうと、虫捕りの途中なのに、ゲームセーブして、ふう・・と息を吐いた。

『ね・・、今の・・・アレクサンドラじゃないの?』
『おっ、よくしってんね。アレクサンドラ。』
『捕まえてからでもよかったのに。』
『いいのいいの。別に。』
『・・・・・。』

高額昆虫が画面の中で、ぱたぱたとはためいているのに
ためらいもなくゲーム終わらせてくれた比呂。

・・・・きゅんときた。


『ごめんね。』
『なにが。』
『いいとこだったのに。』
『あはは。なんだそれ。』
『ご飯・・外に食べに行ってもいいの?』
『いいよ。』
『でも比呂もパンとかかってきてくれたのに・・。』
『そんなのあとで腹減ったら食えばいいよ。』
『・・・・ごめんね。』
『あやまるでない。』
『・・・本当に外で食べていいの?』
『いいよ。行こう。』
『じゃあ・・どこいく?』
『なんでもいいよ。腹減ってるし。』
『俺が決めていいの?』
『食いたいものあるの?』
『うん。』
『じゃ、いいよ。まかせる。』
『でも比呂だって食いたいものあるでしょ?』
『今なら何でも食える的なかんじ。』
『本当にいいの?』
『いいよ。』


・・・・・。


『その後エッチして?』
『・・いいよ。』
『久々にラブホでえっちしたい。』
『ああ。わかった。』
『・・・バイト何時から?』
『6時から。』
『じゃ、バイトあけにまた電話して?』
『いいよ。』


俺の矢継ぎ早の要求に、淡々とこたえていく比呂。
俺はちょっとだけ調子に乗って、勢い任せにこういった。

『ねえ比呂、結婚して?』

さすがに比呂は一瞬黙った。
でもそのあと、やはり淡々と『いいよ。』と一言だけ答えてくれたのだ。
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