NEXT
2006/11/7 (Tue.) 20:38:33

昨日は色々あって、俺は眠れぬ夜を過ごした。
比呂が怪我した・・俺をかばって・・。最近うまくいってない俺たち。
全部俺のせいなんだけど。

比呂の周囲のもの全てに対し、俺は狂ったように嫉妬する。
かといって、俺が比呂に積極的に話しかけるわけでもなく
比呂からしたら、この俺の行動は、相当不気味に思えるだろう。

今日は午後から愛校活動があった。
突風吹き荒れる中、落ち葉をはいては風にまきちらされ、
空に向かって『おいてめえっ!!!風!』と怒鳴り散らす1年2組一同。

比呂が落ち葉を、1組エリアに一生懸命掃いていって、
それを麦が2組エリアに掃き返すという地味な争いを繰り広げていた。
俺はそれを遠めに見ながら、もっともっと地味にどんぐりの実を拾っていた。

小沢はゴミ袋係だから、俺だけにかまってられねえし・・・一人ぼっちの俺・・・。
なんかさみしい・・。比呂と小沢がいないと、他のやつとどんな顔して話ししていいかもわからない。

チャイムが鳴って、掃除終了。帰りのHRがあるから、教室にダラダラみんな戻っていく。
そのとき、俺は後ろから肩を叩かれた。振り返ったら比呂だった。

『ちょっと・・。』というから後をついていった。どきどきどき・・・。

2人きりだ。つか、最近まともに向き合ってなかったから、なんか・・ど緊張。
体育倉庫の前の廊下まで歩いたら、比呂がくるっと俺のほうを向いた。

『ちょっと見ててね。』とかいうから、黙ってみてたら、いきなりなんかの物まねをしだす。

ダイヤモンドがなんだかで、VsだかVVsだかいいだして、どっかで見たことあると思ったら、
最後に『じゅーきゅーまんはっせんえーん。』といった・・・。

あ・・・。これ・・
前になんかの番組で博多華丸がやってたトーカ堂の人の物まねだ!!!!!


おれ、思わずふきだしてしまった。だって、すっげえ似てるんだもん。

『似てる?』
『似てる!』
『ほんと?』
『ほんとに!そっくりだよー!!』

俺、それからさらに爆笑してしまった。あんだけふさぎ込んでた俺の前で
やるか普通・・博多華丸が真似してるとーか堂の人の物まね!

俺、なんかそれがツボっちゃって、腹抱えてゲラゲラ笑ってしまって、
そしたら比呂に、その爆笑が伝染して、2人でゲラゲラ笑っちゃった。

笑った勢いで、俺は聞く。『腕、大丈夫?』
比呂は、にこって笑ってくれて『平気だよ。それより今日暇?』といってくれた。

俺は首が落ちるほどの勢いで、うんっと大きく頷いた。
比呂はそれを見て、ははっと笑う。『一緒に秋山さんちいかねえ?漫画読みに。』

俺、満面の笑みで頷いた。

わーー!