2006/11/15 (Wed.) 20:15:15

体育の授業が終わって、教室に戻る途中、小沢と俺と比呂と麦と斉藤と坂口とで歩いてたら
三年の先輩が、『ちっせ』といったのが聞こえた。多分小沢のことを言ってるんだと思う。

言い方が嫌味な感じで、俺もカチンときたけどそん時にはもうすでに比呂が、
『はぁっ?』とかいって、その先輩を睨んで、立ち止まってる。

ケンカになるかと思ったら、向こうは向こうで『よせよせ』と、友達らしき人が止めていて
こっちはこっちで、小沢が比呂のケツけっとばして『ケンカ反対』といった。

麦が比呂の頭をはたいて『お前は喧嘩っぱやすぎ』という。比呂は返事もしないでむくれる。
斉藤は斉藤で『比呂が怒らなくてもいいのに。』と言い、俺は黙って比呂を見ていた。

『なんだよあれ!ムカつくっ!』小沢に向かって比呂が言う。
『比呂だって俺のこと、チビチビいうじゃん。』小沢がそういって、ケラケラ笑う。
『違うっ!あいつのは違うっ!ムカつく!ぶっ飛ばしたかった!!』
・・・むちゃいうなよ、この単細胞が。

すると今度は俺にとばっちり。
『ねえ!あんなん言われたらムカつくよねえ!』
『・・別に相手にしなきゃいいじゃん。』
『そうだよ、ユッキーは正しいよ。俺は別に気にしてないし。』
小沢がそういって比呂をなだめる。

納得がいかないらしき比呂は、廊下の壁を蹴っ飛ばす。
そしたら壁を蹴った足が痛かったみたくて、余計むかついたらしく
最終的に坂口の髪をモシャモシャしてるし!

『やめて〜ん☆☆』と気の抜けた声でヘラヘラ抵抗する坂口。

そういう比呂が大好きだから、俺等はみんなへらへら笑って比呂のことを、じっとみていた。
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