クリスマス。

昨日、朝、10時ごろに比呂の家にいった。そして、2人でどこにいこうか考える。
比呂は遠出したかったみたいだけど、ここ連日の比呂の忙しさを考えて
『家でのんびりしたい。』と俺はいった。
比呂はなんか、納得いかない顔して『たまにはさー・・どこかいこうよ。』
っていうんだけど、でも本当に俺はさー・・比呂と2人でいちゃいちゃしたかった・・。

『じゃ、ちょっとだけでかけよう!』っていう比呂のことばに、しぶしぶ頷いて
歩いて出かけた先は、まずはペットショップ。
比呂は、ハムスターコーナーからずっと離れない。やっぱスキなんだなー。
俺はそんな比呂の隣にいて、ちょっと心が温かくなった。

その後は、ペットショップの三軒となりのカフェ。
時計はすっかりお昼時だったから、少しだけ列に並んで待って15分ほどで中に入れた。
俺は相変わらず魚介系のパスタ。比呂はきのこたっぷり和風パスタ。
『おいしい?』って食べながら聞いたら
『・・上にのってるぱりぱりしたごぼうが美味しい。』って比呂が笑った。

また心がぽかっと、あたたかくなった。

店を出たら今度は、パン屋さん。
おしゃれなおかずも売ってるし、ケーキも売ってるから天国みたい。色々と買い込んだ。
クロワッサンと、イチジクベーグルに、全粒粉のパンとバナナマフィン・・あとはなんだっけ・・
あ、フランスパン。そんで、おかずも買ったよ。
サーモンマリネに、カボチャサラダ、蒸し鶏の唐辛子いためにきんぴらごぼうのマヨネーズ和え。
白身魚の南蛮漬けとかは、どさっと買い込んだ。
で、スープも美味そうだったから、きのこと根菜のスープを買った。

パン屋での買い物とは思えないような金額を比呂がレジで払ってくれる。
その手の左手薬指には、ペアリングが光っていた。

比呂は指輪しない子なのに、俺の前では出来るだけつけようとしてくれてるみたい。
手のかかる恋人でごめんね。俺にパンの入った紙袋を渡すと
比呂はスープやおかずで重たいビニールバッグをもって、『いこう。』といった。

比呂の家の周りは、静かな住宅街なんだけど、
ちょっと歩いたとこに続々と今時の店が出来てきてさ・・
俺、比呂と一緒に散歩するのは、わりとスキなんだ。

で、休憩の定番となってるカフェで、比呂がテイクアウトのケーキ買ってくれた。

家に着く。どさっと荷物を置く。
冷蔵庫に入れなきゃ駄目なものを、2人して冷蔵庫にしまう。

俺が、床にぺたんと座って、冷蔵庫にもの入れて、扉を閉めたら、
比呂が俺の隣に座って、そんでゆっくりキスをした。

ちゅ。

そしてぎゅーっと抱きしめる。俺も比呂の背中をギュット抱き返す。
はあ・・・・。気が抜けるー・・・。
比呂が立ち上がって俺の手を引っ張り、立たせてくれる。
それでね。外散歩で冷えちゃった体を温めようってことになって風呂にはいった。

まだ外は明るい。比呂が玄関に鍵をかける。
窓から差し込む午後の日差しに、お風呂場の湯気がとてもよく映えた。
湯船に浸かって、たくさんキスをした。ぬれた髪の比呂はとてもかっこいい。
セックスはしない。とにかく抱き合って、キスをして、何度もスキって言った。

お風呂を出て、のどの乾いた俺は、ごくりとミネラルウォーターを飲む。
ぬれた髪をタオルで拭きながら、比呂が換気扇回して煙草を吸った。
外の色が少しだけオレンジ色にかわってきて、なんかさみしかった。
そしたら比呂が、煙草を灰皿でもみ消すと、俺に言ったんだ。

『那央ちゃん。今日、泊まっていきなよ。』

・・・・・。

『いいの?』
俺は聞く。
『うん。ちょっと・・夜までじゃ足りないから。』
『・・・なにが?』
『・・なにがって・・・。』
『・・・・・・。』
『・・・・・。』
『・・・・・・・。』
『・・・・一緒にいたいから。ゆっくり。』
『・・・・比呂・・・・。』

俺は比呂の背中に抱きついた。

そのまま二階に上がり、キスしながら、服を脱がされて
最初からうつぶせにされて、いつもとは違う感じで、体に触れられた。
耳の裏側を舌で刺激されて、俺は枕を握り締めながら、喘ぎ声をガマンする。
後ろから抱きしめられつつ、胸をもまれたり、肩をぎゅっとだきしめられたり
おへその下あたりを撫でられて、どきっとして思わず腰が浮いてしまった。
そしたら比呂、俺を横向きに寝かすの。
そんで俺の左足を、自分の肩に乗せて、挿れられた。すっごい深く。
俺、声すら出ない。・・や・・ちょっと・・俺、すっごい恥ずかしい・・。

顔を隠そうとするんだけど、突かれる度にのけぞってしまって
体の置き場に困るというか・・なんか・・いつもと違ってなんか・・

どうしていいのかわかんなくて、比呂にしがみつこうと思ったんだけど、
俺が動いたら、ぐぷってもっと奥まで比呂のそれが入ってきちゃって
すぐイっちゃった・・。早すぎて、ますます恥ずかしい。
俺は半分死にかかりみたいな声で
『恥ずかしい・・・。変なカッコで・・・。』っていったの。

比呂は、一旦俺から抜くと、今度は仰向けに俺を寝かす。
そんで、俺の両足をグッとひろげると、耳元で『はずかしくない。』っていう。
もどかしいくらいゆっくりと、挿れられて、まちきれなくて自分で腰を動かしちゃった・・。

『恥ずかしい』が、聞いてあきれる・・。
だけど、きもちいいんだもん。仕方ないよ・・。

比呂が俺の腰骨をぎゅっと掴んで、ゆっくりゆっくり挿出を繰り返す。
すっごい気持ちよさそうな顔・・・。かわいいから頬を撫でた。
俺の首筋を下から上に向かって、舌をはわせるとそのままくちびるを吸う比呂。
やさしい。かわいい。でもえっち。

ちゅっちゅと音を出しながら比呂の舌をすっていたら、
挿出の速さが少しずつはやくなって、あとはもう俺は
息をしっかりすることだけで精一杯だった。

事の後。

比呂が寝てる時に家に電話する。そして『比呂の家に泊まるから』といったら、
あの人らもそれぞれ用事で家にいないからいいよといわれた。

寝てる間に夕飯の支度をしようかなって思って、服を着て時計見たらもう7時前だった。

時間をかけて、俺を抱いてくれる比呂の優しさがうれしくって、
はなうたうたいながら階段下りて、スープやパンを温めた。
ケーキの時にコーヒー飲むから、ご飯の時にはミルクティーかな?って
一人で女みたいに考えながら、やかんのお湯が沸くのを待つ。そしたら比呂が下に降りてきた

ぼさぼさの髪。へへ。エッチした証。

ふたりで照れながら夕飯の支度。エッチのあとの、このキュートな気まずさが好き。
イチジクベーグルに全粒粉のパン。そんであとは白身魚の南蛮漬けとカボチャサラダを出して
温めたスープを飲みながら俺は『パーティーみたいだね。』って比呂に言った。

夕飯を食べた後片付けて、ケーキとコーヒーもって二階に行く。
2人で色々話をして、俺はいつもどおりすごく笑った。

皿を洗って、歯を磨いて、またエッチするのかとおもったけど、
比呂は俺を抱きしめて、そのまま寝ちゃった。

・・・イヴの日、すごく大変だったんだろうなー・・。いいこいいこ。

朝起きたら、いいにおいがして、台所に行くと比呂がコーヒーいれて
ごはんの支度してくれてた。
パンも温めて、おかずもお皿にのせて、すっごいすっごい感動した。
目が覚めて、好きな人がいて、テーブルにはご馳走がのっかっててもうサイコー!!!
俺、嬉しすぎて笑い止らなくて、意味もなく不気味に笑い散らかしながら
飯食った。すげえハッピーで。
比呂は、そんな俺を見て笑いながら、コーヒーをすすっていた。

今日は部活だったから、一緒に家を出て学校にいった。
午前中練習をして、午後から比呂はバイトだった。
結局今日も10時までだって。働きすぎなんじゃないの?っていったら
『年末休みもらうから、でれるとき出とかねえと。』だってさ。・・そっかー・・・。

なんか、昨日のクリスマスは・・すっごいささやかだったけど
すっごく幸せ色をした思い出を俺に残してくれた。
あーなんか・・なんだろう・・・。
比呂のちょっとした、素朴なとことか・・大人なとことか・・強引なとことか
大スキだなー・・俺。

明日は俺は塾だから、部活の時に話して、んで、また次の予定でもたてられたらいいなっておもう。
冬休みなんかすぐ終わっちゃうからね。一日一日だいじにしたいなー。


2007/12/26(水) 23:39:00
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