ありがたみ

比呂、強い薬のせいだか、すこしぽーっとしてた。
俺の母親が作ったから揚げを、端っこが切れてイタそうな口で
ゆっくり食っては美味しそうな顔して
・・両方一重で、片目の周りが、どす黒く黒ずんでいて
昨日よりも重症みたいに見えたけど、本人はボケてるとこ以外
わりと元気そうだったから、ちょっと安心した。

10時ごろから3時ごろまで病院にいて
見舞いの人がいなくなった時に、交換日記を渡したら
『読んでもいい?』って聞かれて、俺は頷いてベッドの上にのばされた
比呂の足にこて・・と頬を預ける。
交換日記を読む比呂が、時々ふふっと微笑むのが、すごく気恥ずかしかったけど
読み終えた比呂がぱたんと日記を閉じて、『お前、かわいいなあ。』って俺にいったんだ。

俺、すっげえうれしかったよ。

3時過ぎにバイト先にいって、比呂のかわりに9時半まで働いた。
比呂だったらラスト(だいたい11時過ぎ)まで働くのに、
俺は9時半でもいっぱいいっぱい。
ぶっ通しでレジとか客対応するのがきつくて、途中から倉庫作業にしてもらった。

ふらっふらで家に帰って、風呂はいって飯食って
比呂から前にもらったフラワーレメディーを初めて飲んで
そしたらめっちゃ眠くなって、めざましかけて寝た。

で、さっき起きてー・・比呂のために絶望先生録画してー・・

うん。そんなかんじ。

携帯見たら消灯前に比呂が電話してくれたみたいで、留守電はいってた。
すぐにかけ返したかったんだけど、比呂は病院だし・・。
こういうときに比呂の声が聞けないのが、つらいな・・っておもった。

比呂はこんなに大変な日々を、普通に過ごしてるんだもんね・・。
仕事こなして、深夜テレビ見てゲラゲラ笑って、俺の相手して、
坂口とかの面倒も見て・・・
すごいなー・・俺ももっと持久力のある男になりたい。
精神的な持久力がほしい。知ってる人間だらけの社会で通用するだけじゃなくて
知らない人たちばっかの世界でも、頑張っていけるような力がほしいなーとおもった。

っていうか

比呂にぎゅっとしてもらいたいよー!

2008/03/23(日) 00:42:59
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