2006/4/26 (Wed.) 08:13:07

『おはよう!比呂』『・・おはよ。』駐輪場で比呂に会う。
なんか感じがいつもと違うけど、別になんもへんなとこないからいっか。

自転車をとめて鍵をしてたら、比呂が俺の自転車の鍵についてるキーホルダーに興味を示して
『どこで買った?』っていうから、『ジャスコのガチャガチャ。』ってこたえた。

『へー。俺も欲しいなー。帰りにジャスコいこ。』『俺も行く!!』
意外なとこに興味を示した比呂のおかげで、今日も遊ぶ約束ができたよ。

火曜日ジャスコの異様な混み具合の話題で盛り上がりつつ下駄箱につく。
そしたら比呂がいきなり下駄箱に、頭をガンっ!!とぶつけてつぶやいた。

『・・あ・・。ビーサンはいてきちゃった・・。』
『・・・・。』



あまりに自然で気づかなかったYO!




なんだこいつ!ださっ!ほんとだ!しかもズボン膝までまくってんじゃん!
俺が笑いをこらえてたら、比呂がはあっとため息ついて俺を見る。
『言ってよもー。気がついただろー?』
『気がつかなかったよ。あまりに自然でね!(ぷぷ)』
『何それ・・・ひとごとだとおもって・・・。』
『お前仮に気づいたとしたって、もう学校よ?家出るときに気づけよ。おまえがな!』
『・・・・それはたしかにそう。』

そんな会話をしていたら、数学の先生が通りかかる。
『紺野と幸村じゃん。はやいなー。』
『『おはよーございまーす。』』
『おはよう。』
『先生、見てー。俺、ビーサン履いてきちゃったんだけど。』
『なんだお前!だっせえ!間違えて履いてきたのかよ。』

生徒に『だせえ』と言いはなつ数学教師。


『ねえこれ、校則違反?』
『ビーサンが校則違反なら、幸村の頭なんか死刑』
『(ガーン)』
『あはは。』
『それよりお前、それどこで買った?かっこいいな。』
『これ?これジャスコの隣の雑貨屋で買った。今ならいっぱい色ある。多分。』
『へえー・・。じゃあ今日行こうかな。』
『まじで?あはは。あそこ定休日月曜だから、今日はやってるよ。』
『・・今日火曜日じゃないから、ジャスコもすいてるよな。いいや、ついでに用もあるし。』
『うそ!岸先生、ジャスコも行くの?俺らもいくぜ?今日、ジャスコ』
『何しに?』
『え?普通にガチャガチャ』
『暇だね!お前ら!』

比呂と岸先生の会話聞きながら、俺はけらけら笑っていた。
俺、この高校に入ってほんとよかったと思うことは、友達できたこともそうだけど、
先生と生徒がすげえ仲いいことなんだ。

『先生は何しにいくの?』
俺は岸先生に聞く。先生にタメ口なんて、ちょい緊張するけど。
『俺?俺はそりゃ、内緒よー。ないしょ。』
そしたら比呂が、笑いながら言った。
『どうでもいいけど、会ったら声かけてよー!俺らがちゃがちゃのとこにいるからさー。』

屈託なく笑う。俺も、先生も、そして比呂も。
その後俺らは岸先生に頼まれて、職員室に寄ってプリントもらってから、教室に歩いていった。

教室に入ると、先に来ていた5人ぐらいでトランプをやってて、
『俺らも入れてー』といって比呂が、その輪の中に俺を引き入れてくれる。

7人で神経衰弱。・・ふふふ・・。すぐおわっちゃうじゃん。
そしたら後から来た斉藤が『俺も入れて。』って近寄ってきた。

たのしいな。すげえたのしい。
今日も一日頑張るとすっか。
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