2007/1/16 (Tue.) 22:57:23

今日は午後から、校内掃除の愛校活動。
窓拭き係の俺は仕事を終え、学校ジャージでウロウロとゴミ係の比呂を探し回った。

付き合い始めて、一週間くらい。まだまだ新鮮アツアツですよー。

たらったらと歩いていたら、背後から『おい。』と呼ぶ声がする。
呼ばれたから、振り返ったんだけど、そしたらそこには
前に俺をシメようとして、比呂にぼっこぼこにされた空手部の先輩が立っていたんだ。
ピカ工はすげえのどかな学校だけど、こいつら周辺だけがガン。
仕返しで比呂をリンチした時も、仲間引き連れて卑怯なマネしやがって。

人目のないのをいい事に、俺のことをシメようとしてるんだな。
俺の胸ぐらをガシっとつかむ。あー・・こいつ多分中堅くらい。
ぼんやり思ってたら、案の定、相手が殴りかかってきた。

3分後。

俺は服を汚すことなく、そいつを倒すのに成功した。
こうみえても、中学まで、少林寺拳法ならってたんだもんねー。
ケンカに使っちゃ駄目だから、少林寺はつかわなかったけど、
恋人の仇もとりたかったし、大事にならない程度に、ぼこっておいた。ざまあみろ。

服もそんなに汚れなかったから、みんなにはバレやしないだろうし、とりあえず、比呂を探そう。
相手はそんなに強くなかったけど、かといって弱いやつでもなかった。

ちょっとしたら、昇降口の方で比呂とヒノエの声がした。タモリクラブの話をしているみたい・・。
比呂はどこにいっても、タモリクラブの話をしてんのな・・。

俺がちょこちょこーっと寄っていくと、比呂が俺に気づいて笑ってくれて、
でもすぐそのあとに、驚いたような顔したかと思うと、ヒノエに『じゃ、またな』といって、
俺の手をひっぱって、印刷室の前まで移動。

『なにこれ。』
『え?』
『でこのあざ。』
『デコノアザ?』
俺は比呂に前髪をかきあげられて、もー最高に、テレテレ真っ只中。
『でこが赤くなってる。誰かに殴られでもしたの?』
『あ・・さっきちょっと、ケンカしたから・・・。』
『・・だれと・・。』
『?』
『だれにやられた?』
『え?』

俺がハートマークを量産してる目の前で、比呂がすっげえ怒りまくっていた。
俺のために比呂が怒ってくれてる!もー・・・・俺、感動で言葉でねえよ。


結局、その場に浅井が通りかかって『どした!紺野比呂!なにをおこってるんだ!』
とかいいながら、比呂にくすぐり攻撃してくれて、気が抜けちゃった比呂は、へたりこんで、
『別に怒ってないよー。』って浅井に言った。

でも、立ち上がって教室に戻るとき、俺の耳元で『後で詳しく教えろよ。』
ってボソッと言うと、浅井とふたりでタモリクラブの話をするのだった。

俺は比呂の後ろを歩いた。
うきうきしすぎて、飛んでしまいそうなくらいにっこにこと笑顔を振りまいて・・・

そんな俺を遠めにみていた坂口が『ねえ、ニヤニヤやめて。不気味で怖い。』っておびえてたw
NEXT