『失敗前髪』

朝起きたら、前髪が寝癖でオールバック状態になってた。
せっかくのおデートなのに台無しだ。俺はブルーになる。
髪を洗う時間はないし、でも本当に最悪な髪型で
それを比呂に電話で言ったら、『なら俺の部屋で会おう』だって。

比呂の部屋に行くと、比呂はそのまま俺をベッドに押し倒し
全部脱がせて前髪をゆっくり指で梳きながら
『かわいいのに』といってくれた。

俺の上唇を甘噛みする比呂。そのまま唇づたいに舌を這わせると
息だけの声でもう一回『かわいいのに』といって舌を絡めた。
失敗した前髪は、比呂の腕の中でもみくちゃになってる間に
いつもみたいな感じに戻っててそれを少しだけ比呂が残念がっていた。



俺は女の子みたいに、着飾れないし化粧も出来ないし・・・
だから自分の意思以外で外見が変になったりすると
すっごい駄目なの、落ち込んじゃうの
大好きな比呂にはできるだけ、いつもどおりの俺を見て欲しい


そんな俺は比呂の寝癖とか、かたっぽだけ一重になっちゃった
目のキュートさに弱いんだけど・・ね。