![]() |
||||
そういうのに弱いのは俺も一緒。 寂しいのだって俺も同じ。 寂しくない人間なんてなかなか世の中いないだろ。 人生の最後は必ず死って決まってんだから。 余命宣告されてなくたって俺らの命は期限付きなんだよ。 そして今も、確実に終わりに近づいてる。 今、こんなにお前が大事だよ。 普通の人生を送れるように願ってくれんなら、ずっと俺のそばにいてくれ。 せっかく出会えた大事な人間と、話し合いの末に距離を置くとか、 そっちの方がよっぽど歪んでるし、つらいし、絶望だよ。 やってる間、ずっと沼田は泣いてた。 両腕を顔の前でクロスする感じで、最終的には枕で顔を隠してたよ。 なんの用意もなかったから、いれんのは無しで、だけど裸の沼田を抱きしめてたら、 やっとホッとできた俺がいた。 朝、起きて、腰痛えって言ったら沼田が湿布貼ってくれて、 「おやじ!!(怒)死ね!!(怒)」 とか言うから、抱きしめたらやっと抱きしめ返してくれたよ。 ****************** 幸村くんが、一人でコーヒー飲みに来た。仕事の邪魔にならないように気を使ったんだろう。 俺も丁度手が空いたから、コーヒー休憩。 ゆうべの事、ヤったという事実だけは秋山から聞いたらしい。 ・・・あのやろ(殺意)セットのケーキ食べながら、幸村君が勝手に話し出す。自分らの今までのことを。 話したあとに、俺をみて、「俺は秋山さんで、沼田さんは比呂だから。」って言うんだ。 秋山と幸村君はね、ぎゃあぎゃあ喚くけど絶対いなくならない人間で、 俺や紺野は強いし静かだけど、いきなりいなくなってしまいそうな人間なんだって。 「実際の比呂は思ってたよりも頑丈な人で、死ぬまで俺を守ってくれるって確信したから、 前より不安にはならないですけど、沼田さんは、いつでも旅立つ準備をしてる感じで、 実際それを行動にうつす勇気や経験をもってる。 秋山さんは、そういうの全部ひっくるめて愛してると思いますが、 どんな人間にとってもその状況はつらいです。 俺も昔は、安定が怖くて、わざと波風たてて安心してました。 でも今は、安定を維持することの喜びや苦労で、毎日幸せに満たされてます。 わざわざ自分を苦しめなくたって、ちゃんと明日につないでいけますよ。 だから、もし沼田さんが、それでも悩んでいるようだったら、相談にのりますよ。」 からの、 ドヤ顔。俺は大丈夫だよ。 旅にはもう飽きた。 愛とか恋の世界なんて捨てたはずだったけど、 ゆうべ秋山にああされて、ただただ嬉しかったんだよ。 ********************************* 土産のケーキまでもらって、那央帰還。 「俺が秋山さんで、比呂が沼田さんだよって言ってきた。」 「なんだそれ。」 「わかんない。」 「「(o´^`o)」」 沼田さんの店の方覗いたら、沼田さんがこっちみて手を振ってくれて、 ごめんねゼスチャーでこたえたら、笑ってくれてほっとした。 |
||||
******** 2014.12.6にツイッタの鍵アカでやってた突発秋沼話です。 |