ゆうべのうちに、お泊りセットを用意して車にのせておいたから、そのまま駅に直行。
俺の中で一番停めやすい駐車場に、車をとめた。夜はすいてる。
ほんとはエキパに停めたいんだけど、誘導の人がおおかったり、きっちり停めないと
やばそうっていうのが、ネックでどうも挑戦できない。

駐車場は駅から少し離れてるから、とりあえず、走った。

時刻表チェックしてる暇もなかったから、ちょうどいい新幹線あるかわかんないけど、
最終までは、まだ間がある。待ち時間長かったら、とりあえず夕飯食おう。

比呂に何か買っていってあげたかったけど、この時間じゃロクに店あいてないなあ。
やっぱ前もって買っておくべきだった・・・。人として、駄目だな・・俺・・・。

駅についた。たいした距離はしってないのに、なんでこんなに息あがるかなあ・・
体力落ちすぎ。地味に猛省。
でも、人はけっこういるから、少し安心した。週末の駅。なんとなくみんな、表情が緩んでる気がする。

時刻表みたら、待ち時間20分程度で新幹線が来そうだ。とりあえず自販で静岡茶買った。
心が揺らいでるときは、地元のものが一番だからね。

慣れ親しんだ味にさらに安心して、すっかり落ち着いた俺。
チケット買おうと売り場に向かったら、『あ!那央!!』って声。

比呂の声!!!


『あぶね。行き違うとこだった!!』って言いながら駆け寄る比呂に唖然としてたら、
あっという間に俺の前に来て、けらけら笑うんだよ。
『待ってるのめんどくさいから、迎えに来た。会議おつかれー。』だって。
みぞおちにグーパンチおみまいしてやったわ!!!


『ごめん。こんなに遅くなっちゃって。』
『いいよそんなの。先生ごくろうさまでした。』
『なにそれ!』
『そうだ、チケット買ったから。もうちょっとで新幹線来るから、ホーム入ろうか』
『え?!!チケット買ってくれたの?!なにバカいいのに!!!ありがとう!金払うし! 』
『いらねーよ。あんた、今日、誕生日じゃん。』
『・・・誕生日以外でも、おごってもらってばっかなのに・・・』
『世帯主が養うのはトーゼン!』
『あはは。・・・・ありがとう。』

世帯主とか、なにそれ。



ホームに入って、『俺も茶のみたい。』って言いながら、比呂が自販で静岡茶買った。
『普通に横浜でも売ってるけど、地方の静岡茶と静岡の静岡茶ってなんか違うのかな・・。』
とかいうから、二人で色々考えた。
なんかあれこれ言ってるうちに、新幹線きたし。

あ、夕飯買うの忘れた。

乗り込みながら、頭の隅っこで、そんなこと考えた。
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