2007/5/31 (Thurs.) 21:41:20

放課後。

保健委員の集まりがあって、会議室に向かう途中に呼び止められる。
麦たちと一緒に部活に向かったはずの比呂が俺を追いかけてきてた。

『な・・なに?!』びっくりして、思わずたじろぐ。だって学校だし。
2年の教室前の廊下だったら、多少のいちゃつきも大丈夫だけど
ここは三年生の教室の前の廊下。恋人らしさなんか出せない。

比呂は、俺に笑いかける。

『今日、遊びに行こうよ。お前、塾なんじ?』
『・・あ・・、今日は8時から・・・。』
『そうかー・・、じゃあ部活の後2時間くらいしか遊べねえな。予習とかしないといけない?塾。』
『や、大丈夫。こないだの授業で完全に把握したから。』
『さっすが。じゃあ、夕飯一緒に食おうよ。』
『え・・、比呂・・バイトは?』
『休みだよ。』
『・・・ほんと?』
『ほんとさー。だからさ。お前の食いたいもの。なんでもいいよ。考えといて。ね。』


あっけにとられて返事できなかったけど、俺は心のなかで盛大に喜んだ。

比呂は、そのまま三年の機械科の教室に入っていって、
ノガミ先輩から部室の鍵をもらい、俺に手を振って走っていってしまった。


ぽつーんと・・残された俺。どうしよ。なんかどきどきした。
バサッと手から何か落ちる。
委員会の資料だ・・そうだ・・。とりあえず委員会いかねえと・・。
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