浮気 今日、学校にいったら、比呂が女を自転車に乗せて走ってた事を先輩に聞いた。 先輩は俺らが付き合ってること知らないから、直接俺にきいてくる。 『あいつの女って中学生?』 『・・・・。』 俺が言葉につまっていたら、麦が助け舟を出してくれた。 『高校生っすよ。彼女。』 麦が俺に笑いかけてくれた。俺はモジモジとする。 『へえー、女連れであるいてるとこ、最近全然みねえけど。』 『大事にしてるからじゃないですか?らぶっらぶみたいだし。』 『そうなのかー。じゃあ今日のあれは浮気なのか?』 『きっと事情があったんじゃねえのかなーと思います。』 『事情かー・・。いいなー・・。女とニケツー・・・。』 そこにノガミ先輩がやってきた。 『おはようさーん・・・。』 『おはようございます。』 『紺野、朝練やすむんだとさ。』 『え?!!ってことは朝デート?!』 『・・・。』 思わず黙る俺と麦。するとノガミ先輩が言った。 『近所の子が、貧血おこしたみてえで、家に送るから遅くなるって。だから休みなんだとよー。』 ・・・ほっとした。 部活が終わって、後5分でHR始まるって時に、比呂が来た。 『おそいじゃーん。』小沢が近づく。比呂はにこりとわらって、席についた。 俺の方は見ない。まだ怒ってるのかな・・・。だから俺も比呂には声をかけない。 坂口が俺のそばに来て『なんかしたの?あんたたち。』といった。 1時間目の休み時間。俺は当番で御用聞きにいこうとする。 そしたら比呂が、なんかついてきて、『おはよ。』って声をかけてきた。 『・・・おはよ』『・・・。』 『・・・朝から浮気なんて勇気あるね。』『・・・・・・は?』 ・・・・まただ・・。また言っちゃった。 俺は比呂の顔を見る。比呂は怒り通り越して呆れているような顔をしてた。 ・・・・俺・・自分の立場、わかってねえよね・・。 泣きついて付き合ってもらったのに、こんなに比呂を苦しめてる。 比呂はため息をついた。そんでそのまま教室にもどってく。 昼休み、比呂は一人でどこかにいってしまって俺は小沢と一緒に飯を食った。 事の成り行きを説明すると、俺はみっちり小沢に怒られる。 『何度目だよ、ユッキー。今度こそ比呂にふられるよ? 』 俺は、目の前の弁当のから揚げつつきながら、ぼんやりとしていた。 考えてみたら・・俺と別れたほうが比呂は幸せなんじゃねえかなって・・・。 2007/06/05(火) 18:02:53 |
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