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2007/5/18 (Fri.) 00:20:38 昼休み、委員会のプリント預かって先輩の分を届けに行った後、 外に行ったらユッキーが『タオルがとんだ』ってわめいていて なんのこっちゃか、さっぱりわからず指差す方をみてみたら、コントのようなとこに、 那央のお気に入りタオルがひっかかってた。・・・なにやってんだよ〜。ピンク〜・・。 『なにした。あれ。』 『わかんないよ。気がついたら飛んだんだ。』 『・・・・どーすんの?』 『・・・・どうしよう・・宝物なのに・・。』 『・・・とってこようか?』 『え・・でも、悪いよ・・。』 悪いよって口ではいってるけど、心は絶対『とってきて。』っていってる。 俺は、那央にプリントをあずけて、那央のタオルがひっかかってる 木の一番低いとこにある枝に飛びついた。 ちょ。こわ。 枝が何気に細いから、折れそうで怖い。 タオルがある枝は、目測で多分4〜5メートルのとこだ。ま、多分、楽勝だな。 こう見えても俺は幼少時代『椿平の野猿』と呼ばれていて あの頃はその呼び名が自分にとって誇りで 小学校の時、自分のサインを書くのが流行ってたんだけど 『さとうひろ』って名前のよこに、かならず 『つばき平の野ざるけんざん!』とか書いてた記憶が鮮明にある。 ああ・・・。あの頃のサインが、 全てこの世から消えてますように!!んで、那央のタオルそばの枝に到着。 だけどなんか・・その枝・・妙に長くって手を伸ばしても届きそうにない。 しょうがないから、手で枝にぎって、振り落とそうと思ったんだけど 力加減がうまくいかないから、もうちょいのぼって、足でその枝を、盛大に揺さぶることに決めた。 木の下で那央ちゃんが、なにやら大騒ぎしている。俺が落ちるとでもおもってんのー?!! あの学力でピカ工受かるほどの『落ちない運』(なにそれ)を持ってる俺よ?あなどるでない。 最終的に、計画通り、足で枝を揺さぶってタオルを落とすことに成功。 それから途中まで慎重におりたんだけど、めんどいから最後は勢いでジャンプして 着地したら、那央がおもいきり腰ぬかしてるからびっくりした。 俺が落ちて死ぬかと思ったんだってさー。 足ががくがくしてる那央をおんぶして、もともと待ち合わせてた校舎裏にいく。 そこに那央を座らせて、俺は自分ら教室のスグしたあたりで、潤也を呼んだ。 『・・・?』 間の抜けた顔で牛乳飲みながら、潤也がベランダに顔を出す。お前、サイコーだな。 『こんのじゃん。なに?』 『俺の机の上のパンとって。あと、ユッキーの机の上のパンも。』 昼飯一緒に食おうって約束したのに、肝心な飯を教室に忘れてきてるんだもんなー。 那央ってほんと、ドジなのな。そういうとこがかわいいんだけど。 潤也が落としてくれたパンを受け取って、俺は渡り廊下の自販にいって飲み物を買う。 そんで、那央を待たせてる校舎うらにいったら、那央がなんか、半泣きになってた。 ・・・あーあ。またなーんか深刻な話でもするのかな。 せっかく一緒に食う飯なんだから、楽しい話題で埋め尽くしたい。 でもまあ、ぐずぐず話すことで、那央の気が済むなら、それでいっかー。 とりあえず、暗い話題に入る前に、ちゅうのひとつでも、してもらおーっと。 |
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