![]() |
||||
2008/7/15(Tue)22:09:28 今日は生徒会の話し合いの日。放課後みんなで生徒会室に集まった。 幸村会長と三年の副会長がちょっと遅れるとかいってたから、 二年と一年だけで先に議題について話し合っていた。 まだ三ヶ月以上先の行事の話だったし、そんなにつめて考えることでもなかったから 雑談を交えながら、なんとなく話し合いをしていた。 そこに、人数分のジュースと、お菓子をもって会長がはいってきた。 相変わらず無愛想に、持ってきたものをドサっと机に置く。 そんで黙ってノートを開くと、俺らの顔をぐるっと見渡した。 『・・・で?』 それだけ言って黙る会長。俺たちは何も言えない。 だって、議題について、何一つしっかり考えていなかったから。 すると会長が黙ってノートを閉じた。そんで黒板の方に手を伸ばしてチョークをとる。 『集合から・・30分は経ってるよな。なんで黒板に何も書いてねえの』 答えられない俺たち。 すると二年の副会長が、ちょっとびびりながら言ったんだ。 『まだ・・まだ先の話だし・・ゆっくり考えていけばいいと思って・・・。』 そしたら会長が、はーってため息をついて 『まだ先?バカかお前ら。先のことをわざわざ今時間割いて考えてんだろ。』 『・・・・・。』 『間際になんないと考えられねえのか?この数ヶ月でなにも学んでこれなかったのか?』 『・・・・・・。』 『ケツに火ぃついてから、やっつけでたてた計画なんか、ゴミ以下なんだよっ。ぼけっ。』 『・・・・すみません・・・。』 『言葉の謝罪はいらねえよ。形で示せ。お前、議長やれ。早くしろ。』 会長は手に持っていたチョークを副会長に渡した。慌てて俺たちは話し合いをする。 腕組みして黙って座っている会長は、明らかに怒ってて怖かった。 だけど意見が沢山出だすと、ノートを開いて何かを書き始める。 そのとき、三年の副会長が俺の意見をきいたあと、 自分の考えを付け加えて案を出してくれた。 そしたら会長が具体的な計画を立ててみようといってくれる。 『あくまで仮だよ。でも、骨組みのしっかりした良い案だと思う。 まずこの案でひとつ計画を立てよう。ここから広げてもいいかもしれない。 進めていく段階でバツになったとしても、それを生かして次で形にすればいい。 とにかく時間は十分ある。どうにでもなるしな。』 その言葉で、みんなの顔が明るくなる。 さっきまで一言も喋れなかったヤツからも意見がでるようになった。 話し合いが進むにつれて、胸がドキドキして、わくわくした。 『はい。じゃ・・書記さん、ここまで人数分コピーとって。』 そういうと、会長はお菓子の袋をバリってあけた。 気がつくと、仮のつもりでたてた案は、具体案としてかなりしっかりしたものになっていて、 みんなは会長がくれたお菓子食べながらジュースを飲んで談笑をする。 一番最初のコピーを渡された会長が、それに目を通しながら蛍光ペンでチェックをしていた。 三年生の副会長さんと会長がそれを見て話をしている。 そんな会長をぼんやりとみてたら、視線に気づいた会長が俺の方をむいた。 『・・・平木。』 呼ばれて思わず硬直する。すると会長が自分の頬を、つんつんってつつくんだ。 『・・・?』 俺は自分の頬を撫でる。そしたら菓子のカケラがくっついてた。 『慌てて食うなよ。むせるよ。』 きょとんとしてる俺に、会長はそんなことを言って笑った。 |
||||
NEXT |