2008/9/21 (Sun.) 22:53:00

比呂がこの頃あんまり元気がなくて、交換日記とかでも、すっごい甘えっこで
今日はバイトが朝の仕入れだけっていうから、9時に駅前で待ち合わせしたら
ぼさーと歩いてきた比呂を見つけて、俺は手を振った。比呂は、にこりともしないで、俺の方に向かう。

『おはよ☆』
『・・・。』
『・・しごとおつかれ!』
『・・・・。』
『・・ひーろっ。』
『・・・・・。』
『・・・ラブホいこ?』
『・・・・・うん。』

雨が降ってたから人があんまいなくって
そんなだからかなー。うんっていうとき比呂、俺の肩にね、コテっとおでこをのっけたの。
かすれて小さな声の『うん』俺はおなかの底からきゅんとなった。

ラブホついたら比呂の携帯が鳴って、相手は浅井だったみたくて
ベッドにごろんと寝転んで、比呂があいずちうってるから、俺は横に寝て
比呂のほうをじっとみてたら、比呂が俺のほっぺを触って、
何にも笑わない比呂の耳たぶを、俺は指でゆっくりなでてたんだ。

比呂が電話切ったから、俺は比呂の手から携帯電話を受け取って、
ベッドサイドの台にのっけて、そのまま比呂をだきしめる。

約束したもんね。ぎゅーっとするって。俺は力いっぱいぎゅっとした。
比呂は黙って俺に抱きしめられててね。そしたら話してくれたんだよ。

なんかさー・・俺が前に何気なーく日記にさ
『生まれ変わったら猫になって比呂に飼われたい』的なことをかいたわけ。
そしたらそれがショックだったみたくて、そんで落ち込んでたんだって。

すっごいひたすら文句言われた。
でもその文句聞いて俺、ふにゃっとなっちゃったけど。

比呂がいっつも俺に言うような文句は、まるでプロポーズみたいなんだよ。
文句言われればいわれるほど俺、満たされていく幸せを感じる。
比呂は恋する気持ちや愛のメッセージを安売りする子じゃないからね
比呂の心の奥に隠されてた俺への思いは、宝石みたいにキラキラしてんだよ。

全身にちゅーされて、ぎゅーってされて、ほっぺすりすりされて
くちびるとか鎖骨とかを甘噛みされて気持ちよくって
甘えっこみたいなえっちを時間かけてゆっくりゆっくり俺たちは繰り返した

裸で抱き合うと気持ちがいいよ。好きな人とベッドの布団の中で
体温を足して2で割って、それぞれの心をあっためあうんだ。
えっちのときの比呂はかわいいの。
えっちのあとの話も今日は、すっごいかわいかったなー・・。
俺がアイスの国の王子様になった夢を見たんだって。なんだそれー!!!

ラブホでたら比呂に坂口から電話があって、
俺には加瀬ぴょんから電話がって、それぞれが友達と遊んでたんだけど
合流しようって比呂が言って、みんなでカラオケで盛り上がった。

比呂がすっごく笑って、すごく楽しそうなのがうれしかった。
カラオケで歌を歌いながら、俺と目が合うたびににこっとするんだよ。
俺のさもない話でおちこんで、俺といっぱい抱き合って元気だしてくれて
比呂はサボテン育てるのも上手だけど恋心も大事に育ててくれるね。

俺が自分のエゴで
水ばっかやりすぎて腐らせてしまいそうだった恋を
上手に上手にフォローしながら
おっきな花を咲かせてくれたよね。

俺たちの花は実をつけないけれど
その分終わることなくキレイにキレイに咲き続ける

花の色は何色かなあ
きっとどんな色よりもきれいだと思うよ
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