2008/11/3 (Mon.) 23:15:58

『・・じゃ・・俺いくね・・。』
『・・送るよ。』
『いい。ここで。・・日記。』
『ああ・・うん。』

書き終えた日記を渡そうとした時、
うつむいたら涙がぶわっと溢れてきて
顔を上げたら頬を伝った。

『・・・。』

すごくあったかい顔で、俺を見る比呂。
口がひん曲がった俺は、日記を比呂に差しだして
『後で読んで。』っていったんだけど、まともな言葉にならなかった。

そしたら比呂が、一度受け取った日記を、また俺に返してきて
『よいしょ。』っていって俺を背中から抱きしめて
そのまま後ずさりして階段に座る。俺も一緒に。

俺は比呂に抱きかかえられて。

『どこかいた?今日。』

比呂が言うから、俺はしゃくりあげながら日記を開く。
そしたら比呂が俺の肩越しに
『連休中〜・・一緒にいられて〜・・。』
って読み出したんだ。

でもすぐに声が止まる。ちらっと後ろを見てみたら、比呂は目で文字を追っていた。
恥ずかしくって俺は目を閉じて、顔は真っ赤だし涙とまんないし

ちょっとしたら、比呂がんふふって笑って、
『も〜・・・・。』っていって、俺の肩に顔を埋めた。

どきどきして、全身が心臓みたいになった俺は
なんも反応できなくて、日記開いたまま硬直してしまう。

そんな俺を、うしろからぎゅっと抱きしめて、
『にっき、やっててよかったな〜。俺。』
って比呂がいった。

そんで、泣きじゃくる俺をお姫様だっこして
階段をあがっていったんだ。
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