うれしいな〜・・

明日からテスト。今日は半日だった。めっちゃくちゃ寒くて死ぬかとおもったー。
比呂がすっごい無口でうけたんだけど、放課後ちょっとだけ会ったら、
無口の理由は寒さだけじゃなかったんだーって気がついた。

俺んち家、誰もいないから誘ったんだけど、
勉強しようって言ったらさ、俺の隣に座るんだよ。なんかね。
それですごいいちゃついてくんの。エッチするとかじゃなくて、なんていうのかなあ。
俺の肩に頭のっけてぼんやりしたりー、俺の手をにぎって、指をもてあそんだり
目が合うと、ちゅってしてきたり、『眠い』とか言って、俺の膝枕で寝ちゃったり・・

そんな比呂に俺、ベッドから毛布をズリ落としてかけてあげたんだけど
そしたらね、んふふって笑ったんだ。なんだよ!嘘寝なのー?!!
『ほんとは寝てないんだろー!』って俺が言ったら
『寝てる。もー。うるさいよ。』っていって俺の膝の辺りに
顔こすりつけて、またんふふって笑うんだよ。

『なに?!なんか文句あんの?』って俺がキレてみたら
『すぐ怒る・・・。』って比呂が言って、その声がなんかかすれてたから
『眠いの・・?』ってきいたら黙ってこくんと頷くんだ。

ちょっと黙ってたら、すうすうと幸せそうな寝息が聞こえてきたよ。

髪を撫でたら俺があげたピアスをしてくれててね。
耳にいっぱいピアスの穴があいてて、俺はそれを静かに撫でた。

比呂がピアスをあけた理由、煙草を吸い始めた理由。
その両方がお父さんの死だったんだけど
でも、それでも今、こんなに比呂が平穏に生活できているのは
周囲の努力もあったんだろうけど、
何より比呂が自分の人生を投げ出さなかったからなんだろうなって
おもったらね、俺、心の底から感謝したよ。9歳の時の比呂、10歳、11歳・・・
12歳、13歳、14歳・・そんで15歳・・のときに俺に出会ってくれて
16歳で付き合ってくれて・・・17歳、18歳・・毎日俺のそばにいてくれて、
温かい頬を俺の足に埋めてすやすや眠ってくれる大好きな人。

甘えてくれて・・頼ってくれて・・・愛してくれて・・・守ってくれる。

比呂が19歳になったとき、俺たちは離れ離れだけど、気持ちは絶対はなれない。
時間を作ってでも、あおうと努力する。
用事だからとか、仕方なくとか、そういうことじゃなくて互いの想いのために。
好きな人のそばにいたいっていう気持ちのために、時間をやりくりして、きっと会う。

その頃の俺には、今の俺には見えていないような
苦しみや悲しみや淋しさが襲い掛かってきているんだろう。
だけど、未来の俺には、なんとかしてそういうものを乗り越えて欲しいなあとおもうんだ。

淋しさは、愛する気持ちから生まれるものなんだよ。
別れる理由にはしないでよ。未来の俺。
ずっと大好きだよ。比呂。






2008/12/08(月) 23:03:13
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