時間

ただいま。比呂は今もきっとバイトだ。

7時からバイトはいるっていうから、6時半に一緒に家を出た。
すごく楽しかったし・・受験でなかなか会えなかった時に
ささくれてた心の傷が、全部ラブで満たされて治った気がする。
今の俺のハートは、過去最高に健康。

昨日はスーパーにいってさ。何つくろうかって話しながら店をうろちょろしてたんだけど
『つくるのやっくいね。』とか比呂が言い出して、サラダ程度の野菜や、俺の菓子や・・
あと飲み物と・・パンとかヨーグルトとか買って、スーパーの近くのラーメン屋でラーメン食ったんだ。

4人がけの席に案内されて、比呂が自分の隣のイスにスーパーの袋をどさっとおいて、
メニューチラ見でスグに俺に渡してくるのね。

『・・・何食うか決めたの?』メニュー受け取りながら俺が聞いたら『・・・うん。』ってきょとんとした顔してる比呂。
比呂ってこういうの決めるの早いんだよね。そのあと3分間、うんうん唸って食うもの決める俺でしたー・・。

ラーメン食いながら友達の話して、腹いっぱいになって、家に帰って俺が風呂に入ってるあいだに、
けだまの餌を比呂があげてー・・比呂が風呂に入ってる間に〜・・俺が裸でこっそりベッドに隠れて〜

風呂からでてきた比呂が、そんな俺の存在に全く気づかないで
一階で『なおー?』とかガタガタ探してるから、超うけて、毛布体に巻きつけて下に行ったら、
比呂がビックリした顔で『なにしてんの?!!』とかいうの。
返答に困って『へへ〜・・。』ってごまかし笑いしたら、比呂がはははって笑って、『びびっただろー。』っていった。

エッチきもちよかった。しながら話してゆっくり絡まった。なんか話題に尽きなくてさ・・・。
泊りってやっぱいいよ。ほんとに。学校で体操服になるとかさ、そういうの・・もうないじゃん。
だから、キスマークとかつけるんだよ!内腿とかに!えろいよ!
気持ちよくって体がガクガク震えて、比呂の指を甘噛みしたら
比呂に耳たぶを甘噛みされて・・・なんか無意識に声が出て
『ひろ・・。』って言っちゃって、そしたら比呂がね、俺の後ろ髪の生え際にキスしてぎゅーって抱きしめるの。

ただ名前呼んだだけなのに、すごく甘いキスまでくれるから
どうしてかなーってぼんやり考えたんだけど
比呂に、かすれた声で『なお』って言われたらそれだけでイった・・。
好きな人に自分の名前呼ばれるって最強だ。

エッチしてー、したあとも比呂の体に抱きついて離れなかったら、比呂がウトウトしだして、俺もちょっと寝て
時計見たら12時前だったから、勉強でもしようかなーとおもったんだけど
でもなんか・・やっぱいいやって思って、カバンに参考書とノートしまって、またベッドに戻って比呂に抱きついた。

そしたら比呂が、ボケ顔で起きて『・・・服・・・』っていうの。がらっがら声で。
俺は持参のラブリーパジャマを着て、比呂はトレーナー的なのを着た。

俺が全然寝ないから、比呂は寝ぼけたまま話をきいてくれんの。
返事はすっごい素っ気無いんだけどね、俺に体で甘えてくるんだー。
寝ぼけてても、ラブリー思考に傾くのが恋愛みたいで
しまいには俺の話マル無視で『那央・・』『好き』『かわいい』『好き・・』って
言いながら俺のパジャマ脱がしてー・・比呂ちゃん元気すぎ!っておもった。

っていっても寝ぼけてるから、にゃんこエッチみたいな感じだったんだけど。

朝起きたらね・・すっげー比呂、疲れててさ(爆笑)
俺はすっげー充実気分でねー、対照的なのが超うけた。
エッチしてるといつもおもう。俺はなんか色々もらってる側なのかなーって。
愛情も安らぎも幸せも希望もー・・ぜーんぶ比呂からもらってる感じする。

朝飯くってから、マッサージしてあげてー
そのあと2人で河川敷まで行ってーフリスビーやって遊んだ。
今日の比呂は、太陽が沈むまで自由だから

だから俺たちは時計は見ない。

気が済むまで、走り回って笑って、おなかすいたら買い物して家に帰って、死ぬほど甘えあった。
夕飯まで一緒にいて・・比呂んちを出て鍵を閉めるとき
『たのしかった〜・・。』って何気なくいった比呂の言葉が胸にじわりとしみた。

一緒にいると楽しい。一緒にいて、黙っていたとしても
気まずくならないし・・空気を共有しながら人生をリンクさせる。
話題も事欠かない。無限に俺たちは会話を続けられる。

だって、空の色の事だけで30分以上話せるんだよ?
2人で空を見上げてさ、そんなことのために時間を費やせるんだよ。
だって俺たちずっと一緒だし・・愛の気持ちは全部伝え合えてるから・・
言葉じゃなくても態度やぬくもりで、全部分かり合えてるからさ・・くだらない話題に時間を割く。

こんなふうな贅沢な時間の過ごし方もできるようになったんだねーってさ。

時間は戻せない・・でも・・それでいい。俺は沢山間違えながら生きてきた。
比呂はいつも正しかったような気がするけど、俺以外の人間が見たら
比呂だってもしかしたら間違ってきたのかもしれない。
たださ・・そういうことの正しかったとか、間違ってるっていうのはさ、全て人の気持ちひとつできまるじゃん。

それにその場では間違いだったことも、未来の俺がそれを生かして挽回したら
過去さかのぼって、バツはマルになる。

俺の正念場はこれからなんだとおもう。

比呂と離れることはすごく怖い。一人だとおもうと自信がなくなる。
で、俺がひとりになるってことは、比呂もひとりになるってことだ。
だったら頑張れる俺がいる。一人じゃないから頑張れる。

とりあえず一緒にいられる間は、溶けるほど甘えたい。
意味わかんなくなった。比呂に電話する。幸せでよかったね。ピンクの俺〜。



2009/02/22(日) 22:28:18
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