いちゃ〜・・・

朝、教室で小沢と昨日の事でもりあがってたら比呂と麦と坂口が、前のめりで歩いてきた・・・。
『どしたのー?』ってきくと、坂口がげっらげ笑って『バリ3』とかいう。

意味わかんなくて、比呂の顔見たら『ちょ・・俺、便所・・。』っていうじゃん。

したら、麦が『俺も。』とかいって、後を追おうとすんの。当然坂口もだけど。

『ふっざけんな!お前ら別のトコで抜けよ。』
『いいじゃんか〜。一つの個室に三人で入ってやろうぜー。』
『え〜・・どうしよ。俺初体験。』
『やだよっ。せっまいじゃんかよ。』
『いっそ三本いっきにどう?』
『きゃ〜!まじで〜!俺それ賛成!いこういこう。』
『ふ〜ざけんなっ!絶対い・や・だ!』

 『っていうか、そのモロな単位ヤメロ。』



・・・・どうやら。

朝、通学路の途中で、比呂と麦と坂口が出くわして
話の流れでAVの話題になり、過去に見た最高のAVについて
語りながら自転車走らせてたら、三人もろとも興奮してしまって
学校につく頃には、三人ともガン勃ちしてしまったらしいのだ・・。



あ・・あほすぎる・・


『あ・・なんか俺、三人でやってるとこ想像したら萎えた・・・。』
『こんにょ!そんなマニアックな想像しちゃった?』
『あー、俺、むしろ・・。』
『むしろなんだよ。』
『『『・・・・・・。』』』
『うっわ、ここに変態がいるよ、変態が!』
『にげろ〜!!!』
『まて〜い!!』

走り回って逃げる麦と比呂を、追いかける坂口。ほんとあほ。
昼休み、比呂と2人で屋上でジュース飲みながら、その話題で地味に盛り上がった。

『ねえー。ほんとに朝、勃ってたの?』
『ああ、うん。』
『そんなにすごい話してたの?』
『ううん、そんなエロ話してねえよ。』
『・・・・・ほんと?』

俺が疑いのまなざしでみると、比呂が、ふふっと笑う。あー・・その顔、好き。

『ほんとだよ。最近AVそんなにみてねえし。ただ、連想ゲーム的に・・。』
『・・・・・的に?なに?』
『・・・お前とヤりてえなーとおもったら、体が臨戦態勢にはいった。』
『・・・・・・・・ばか・・。』

あははって、いたずらっぽく笑う比呂。俺はテレちゃって、顔が真っ赤になる。
比呂が勃ったって聞いた瞬間、こないだ比呂にフェラしたときのこと
思い出してたんだ、俺・・・。俺のほうが・・・エロ思考なのかな・・。

俺が立ち止まって空を眺めてたら、比呂が耳元で
『明日、泊まりに来いよ。』って、ボソッと囁いた。
また真っ赤になって俺は比呂を見る。比呂は、俺をじっとみて、返事を待ってる。

『・・・行く。』
『・・・うん。』
『・・・して?』
『・・・うん。』
『・・・一晩中だきしめててよ。』
『・・・いいよ。』
『甘えさせてよ。』
『・・・いいよ。』
『・・・・・・・。』
『・・・他には、ねえの?』


比呂の目つきが、すごくあたたかいから、俺はその目に見とれてしまった。
一つ秋を越えてやっと俺たち、熟してきたのかな。恋心が。

俺が、照れ隠しに笑ったら、比呂が俺の足を軽く蹴飛ばした。
『じゃ、俺も一つ・・頼みがある。』
『え・・・・?』


『・・・俺のこと、ずっと好きでいてほしい。』
『・・・・・。』


不意打ち。思い切り食らった。ドキドキして、足元がぐらついた。


俺をおいて、どんどん比呂が、男として成長していく。
こいつについていけば必ず幸せにしてくれるような・・そんな頼りがい。

俺と同じ年、生きてきて、こんなに差がつくものなのかな・・・

俺は比呂の背中にデコをあずけて、『嫁にもらってくれ〜。』ってわらった。

最近幸せすぎて、まじやっばい。




2007/12/13(木) 23:01:17
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