ひかり

朝、学校にいったら比呂が麦の事を『こまちちゃん』と呼んでいた。
坂口が、ゲラゲラ笑ってて、俺はそれのどこがおもしろいんだか謎だったんだけど
あとで、坂口にきいたら、こまちってのはプリッキュアの緑の子だってさ。


大地を揺るがす乙女の怒り!




さてー。今日は、比呂がなんだか麦と仲良しだった。
花粉症の話とか、905iの話とか、なーんか、そんな感じの話をずーっと話してんの。

『今年はイイのが出たね。』
『鼻でブロック。』
『鼻でブロック。』
『きくのかね。あれ。』
『どうかなー。俺の中じゃ、いまだにマスク最強説が根強いけど。』
『でも比呂はさ、涙止まんない症候群じゃん。目はガードしねーでいいのか?』
『鼻でブロック目に塗ったってきかねえだろー。』

『つか塗っちゃ駄目でしょ、鼻でブロックだから』



『・・・目でブロック発売されねえかなー。』
『望んでんのね。お前的に。』
『鼻でブロックスピンオフ』
『・・ちょっと言葉覚えると、すぐ使うな・・こんにょ・・・。』

あっほだな。アホ会話。
あほらを放っておいて、俺は坂口と御用聞きにいった。(坂口が当番さんだから)
そしたら坂口、ずーっと比呂たちの会話をリピートしてんの。いい加減俺も呆れて
『そんなにスキなの?あの人たちが。』っていったわけ。そしたら坂口がいうのね。
『大好きだよ。ゆっきーマンは好きじゃないのかー?』・・だって。


『・・・・好きだけど?』『・・・だよね〜〜〜。』


2人でニヤニヤしながら階段下りて先生に用事聞いてから、教室に戻っていったら、
比呂と麦が窓側の席で、机に突っ伏して2人で寝ながら話してた。

『なーあー。ひろー。』
『んー・・・。』
『運命って・・・信じる?』
『信じない。』
『俺も信じない。』
『信じないが・・・瑛太くんはかっこいいと思う。 』
『俺も思う。』
『・・・ワンセグほしいやー。』
『なんでー。お前つい最近までアンチワンセグだったじゃん。』
『だって・・布団の中でテレビ見れるじゃん。』
『・・ああ・・。なるほどね。』
『・・・・ふとん・・とかいったらー・・ねむくなってきちゃったよー。』
『ねろねろ。まだ時間あるから。』

今日は光が丘は朝から晴天でね。
眩しい光にとけそうな2人の姿が印象的だった。
頑張りやさんのふたり。きらきらとしている。

駆け寄った坂口のくせっ毛が朝日に揺れる。


あと一年とちょっとしかない高校生活。
大事にするよ。恋だけじゃなく友達や先生。

みんなのことを。


2008/02/05(火) 21:48:03
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