![]() |
||||
2008/3/2 (Sun.) 00:09:56 『ごめんね・・。』『いいよ。謝んないでも。』 『ねえ・・・抱きしめてもらってもいいかな。』『・・ああ・・・。うん。』 ・・・比呂の胸に頬を埋める。・・あたたかい。 『比呂・・・。』 『なに?』 『俺・・・色々一方的にごめん。』 『・・・。』 『やっぱりね・・比呂がいないと、色々なことを考えられないのね。』 『・・・・。』 『比呂がそばにいてくれて初めて・・思いっきり泣けるし 深く深く色々なことが考えられる。』 『・・・・。』 『・・友達でもいいから・・俺、そばにいてもいいかなあ・・。』 『・・・うん。』 俺を抱きしめる比呂の腕に力が入って、俺の髪に比呂が顔を埋めた。 比呂・・。あいしてるよ。 『俺・・比呂のこと・・散々疑ってきてわるかった。』 『・・・え?』 『えろ本の女にもヤキモチやいたり・・。』 『ああ・・ははっ・・うん。いいよ。別に。』 『あんなに・・女の体が柔らかいなんて知らなかった・・。』 『・・・・。』 『あんなに華奢でさ・・唇とかもすげえふわふわしててさ・・・ なんか・・触るとこ全部がふわふわでさ・・。』 『・・・・。』 『女と・・やったことあるお前が・・・俺と付き合ってから一回も・・浮気しないでくれたなんて・・。』 『・・・・・。』 『信じられないほど・・ガマンしてくれてたんだよね・・比呂は。』 『・・・・・。』 『それなのに俺・・・。』 そしたら比呂の手がそっと、俺の体を引き剥がす。 『・・ガマンなんかしてなかったよ。』 『・・・・え?』 『俺は・・・浮気しなかったんじゃなくて、そんな気にならなかっただけ。』 『・・・・・。』 『お前を好きだったから・・そういうことは・・お前と出来たらそれでよかったし。』 『・・・・。』 比呂が、ははっとわらう。 『お前と付き合ってる間、ほんと楽しかったんだ。支えてもらった、前にもいったけどさ。・・うん。 ほんと・・お前のおかげで、すげえなんか・・ものの考え方とかも、いい方向に向けることが出来たと思うし。』 『・・・・。』 比呂が、俺の肩をぽんっとたたく。 『なのに俺・・あんなになんか・・ヤな態度でとって帰っちゃったじゃん。謝ろうと思ってさ。』 『・・・・。』 『本当にごめん。』 『・・・・・そんな・・いいよ。』 『・・・・。』 比呂は笑う。 『関係は変わっちゃったけど・・でもさ・・話はしようよ。今までどおり。なんだって聞くよ。』 『・・・・・。』 『その子とのことで、お前が悩むなら、力になるし。出来ることはさ。』 『・・・・・。』 『気まずくなるのはやめようぜ。もともと俺ら友達だったしさ。』 『・・・・・。』 『卒業まであと一年しかねえし・・。仲良くしたいんだ。』 『・・・・うん。』 『なんだよっ。泣くなよ。』 『・・・・・だって・・。』 『・・・幸村はさあ・・・。』 『・・・え?』 比呂が、目をそらして話をする。 『幸村はー・・よくみるとほんと・・男らしい顔してるんだな』 『・・・え?』 『俺・・・お前は・・お姫様みたいだなーっていつも思ってた。』 『・・・・。』 『でも、離れてみたら、やっぱ男だ。もしかしたら・・ その子と出会って・・お前がそういう風になったのかもしれないね』 『・・・・そんなことないよ・・。』 比呂はふふっとわらった。 『あるよ。・・でもさ、それって悪い事じゃねえんだよ。』 『・・・。』 『俺らが付き合ってたことだって・・今思い出せば全部宝物じゃん。』 『・・・・。』 『お互い同じ宝物もって、違う道を歩いてけばいい。俺も幸せになる。お前も幸せになれ。』 『・・・・。』 『な。』 『・・・・うん。』 『泣くなーー!!!』 『うんっ・・・・。 』 比呂が俺の頬にちゅっとした。ああ・・・。すごく懐かしく感じる。 そのまま顔が移動して、口にキスする寸前、比呂の顔が離れた。 『ごめん。・・じゃ。バイトだから。』 『・・ありがとう・・・。』 『ううん・・・ほんっとごめんな!今日はマジで。』 『いいよ・・悪いのは俺のほうだし。』 『・・・・ねえ。』 『・・・。』 比呂が俺の顔をみていう。 『悪くないよ。お前は全然。俺、お前を嫌いになったわけじゃないし。』 『・・・。』 『だから泣くなよ。変に自分責めるのもやめろよ?』 『・・・・・。』 『俺らもともと親友じゃん。』 『・・・。』 『大事なのには変わりないからさ。』 『・・・・・ありがとう。』 『礼なんかいうなよ。じゃ、また月曜に。』 『うん。』 ばいばい。比呂。 |
||||
NEXT |