2007/6/18 (Mon.) 23:11:03
昼休み。
煙草でも吸おうと思って、校舎裏のほうに行ったら
比呂が携帯で、なんかしてた。
『メールかい?』ちかづくと、比呂は首を横に振る。
『着おと変えてるだけ。』そういうと、比呂は黙って俺を見て
そして地面を指差した。
『は?』
俺は比呂が指差した地面をみる。すると比呂が無表情で
『ブロッコリーがみるー。』といった・・・。
ぶ・・・。
比呂は携帯の設定が終わったようで、それをケツぽけっとにしまうと、大きく伸びをしながらいう。
『今日、休み時間にノガミ先輩に会ってさー。』
『うん。』
『いきなり床を黙って指差すからー。』
『ああ。』
『みたらさー、バカがみるー・・っていわれた。』
『・・ふっ。』
『・・ふっ。』
ピンクが休みでさみしいのかな。甘えたような声で俺に話す比呂。
『比呂、メシくった?』
『くったよ。小島と一緒に食った』
『・・・歯磨きしたの?』
『したよ。』
『キシリトールガムくった?』
『くったよ。お前も食う?』
『何味?』
『りんごみたいんのう。』
『ちょう。』
『・・・・・ん。』
比呂がポケット漁って、ガムを2つくれた。
ガムを口にほおり込んだあと、ハタときづく。
ガムくうなら煙草吸ったあとにすればよかったー。
『雨やんだねー。すげえふってたのに。』
『でも、夕方とかまた降るらしい。』
『えー・・・。』
『今日、部活ミーティングだけだからさ、降る前に帰れるんじゃな?』
『あー・・うん・・。そうだけど。』
『なに?帰り、どっか寄るの?』
『・・・・・。』
そうか。ハニーの見舞いか。
聞かなきゃよかった、俺のあほ。
ちょっとだけ落ち込んでたら、、足音が近づいてきて
『おんやー?おふたりさーん。なにしてんの?こんなとこでー。』と
言いながら来たのは坂口だった。
俺は無言で地面を指差す。
坂口は、『・・え?なに?』といいながら。しばらくずっと地面を見ていた。
そんな坂口のつむじに、なんとなく心救われた昼休みだった。