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『那央はピンクがよくにあうね』
『そう?』
『色白さんだからかなあ。』
『比呂も白いじゃん。』
『白かねえよ。おら。』
シャツを二の腕までまくって腕を突き出す比呂。
俺の手の甲の肌色とくらべて、彼はこう言った。
『ほれみろ。俺よかはるかに白い、那央』
何故か得意げに言う彼の腕には
幼い頃の自傷癖の痕が、うっすらと残っていて
悲しいのと苦しいのが混ざって、涙が出そうだったけど
一番目を引く新しい傷。
これはこないだこいつが俺をかばったときに出来た傷。
俺もそうだけど、お前もそうなんだ。
もう一人ぼっちじゃないからね。
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