Date 2006 ・ 10 ・ 04
観察クラブを観察したい

今日は比呂が元気に登校してきた。

教室のドアをガラッと開け、超笑顔で『おはよ---。』と入ってきて、
クラスのやつらに、バシバシ叩かれていた。わーい。
『おはよ。もう大丈夫?』ってきいたら、比呂が大きく頷いてくれた。

あっは。かわいい!!!!!

比呂は本当に復活したもようで、授業にくる先生らみんなに
『お?紺野。元気になったなあ。』と声をかけられていた。

昼休み、浅井が走ってやってきて『紺野ちゃーん!!!』といい、比呂に抱きつく。
『浅井ちゃーん!!!』と比呂も抱き返し、まるでちゅーしそうな勢いの2人。

は・な・れ・ろーーーーーーー


浅井は今日は午前中ずっと実習だったらしく、実習棟に缶詰だったんだって。
だから、早く比呂に会いたくって、着替えもせずに実習服のまま
駆け込んできたんだ。そんなに比呂が好きなのか。

いちゃつく浅井と比呂をみながら、俺は小沢と話をする。
小沢に、『紺野が俺の背に追いついたよ。』といったら
『なにお前、そんな紺野にときめいちゃった?』とかいうんだもんなー。
小沢めー、いつかお前がマジ恋愛したら、俺、思い切りお前を冷やかしてやるかんな!

というわけで、浅井と比呂と俺と小沢で昼飯を食った。
そういや麦、今日はこなかったな・・。なんか用事でもあったんだろうか。

で、今週もクラブの時間がやってきて、俺が将棋クラブで将棋してたら、
観察クラブの人らが皆で、ぞろぞろ部屋から出て行った。
ちょっとすると、校庭の方に歩いていったのが見えて、その後まったく見かけなかったから、
何してるのかなーって、気になって仕方なかった。

比呂たちは、クラブ終了の時間が来ても、クラブの部屋に戻ってこなくて、
しょうがないから俺は一人で部室に行って着替え。
そしたら、5分くらい俺より遅れて、比呂が部室に入ってきた。

『ねえ、今日、どこいってたの?クラブの人らと。』と俺が聞くと、比呂が荷物をロッカーに入れて
『ああ・・・来週、何の観察するか、話し合ってた。 』とかいいながら着替え始めた。

比呂が言うには、かいわれとかの観察が、一回でうまく行くとは思ってなくて、
余分に2週間分ほど、かいわれの観察で時間とってあったんだって。
でもすんなりかいわれは育ち、先週おいしく料理して食べ、
2週間分まるまるあまったから、その時間の使い道を話し合うために
外に行ってたんだってさ。

そんなの部屋でやりゃあいいのに。


おもうところは色々あったが、あえてそれはスルーして
『で、結局なんにきまった?来週の観察。』ときいたら、
『どんぐりで、どんぐりごまをつくるらしい。』
といって比呂が、着替えを終えて、ロッカーを閉めた。


・・・・・・。


『観察クラブ』はいつから『工作クラブ』になったんだい?



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