Date 2007 ・ 01 ・ 13

麦と紺野

今日は、バイト先の商店街の一斉ゴミ拾いがあった。
実は麦のバイト先も、同じ商店街の一角なので、
あいつも店を代表して参加。俺ら店は俺と比呂が参加した。

比呂は中学の頃からこの店でバイトしているから、
八百屋の親父とか、スナックのママさんとか・・とにかく殆ど顔なじみだ。
よく叱られてるし、よく色々なものをもらってて、かわいがられてるなあって、いつも思う。

静岡は今日は、天気いい割には、気温が反則並みに低かった。
とにかく寒くて死にそうだったけど、比呂がそばにいてくれたから、天国のようだった。

恋人なんだもんね。うっそだろ。未だになんかたまに『夢?』とか思うけど
何回寝ても、状況変わらないから、きっと現実なんだって思う。

2人で空き缶を拾っていたら、麦がマフラーにメガネかけてきて
『見て。ペサンジュン。』と比呂に浮かれて話しかけると
寒さで意識が半分天国に行ってる比呂は、ふつうに『ふーん。』って言った。

こんにょくん。

友達のボケには気づいてあげようね


麦の冬ソナスタイルは、惣菜屋のパートのおばちゃん軍団に
異様に大人気だったのだった。

ゴミ拾いが終わって、その後2時間店を手伝って、比呂と2人でバイトをあがった。
『飯でも食う?』とかいわれたから、俺は真っ赤になって頷いて
ラーメン屋にいったんだけど、ラーメンすする音すら気になる。
ラーメンとか、音たてないで食った方がいいのかな・・なんて
思ってたら比呂が、こっちを見ていた。

『いつもの勢いがないね。』
『いつもの勢い?』
『いつもお前、ラーメンとか、すげえ勢いでくってるじゃん。』
『え?そうだっけ』
『うん。滝の逆回転みたいな感じでさー、うまそうに食ってるじゃん。』
『(ガーン)』


た・・

滝の・・逆回転ですと?


なんかそれを言われてしまったら、おしとやかに食うのがあほらしくなって
いつものように、すこぶる元気に、美味しくラーメン食って満腹になった。

考えてみたら、付き合う前からずっと俺ら知り合いでさ・・・
比呂の表情を追うのに必死で、自分の素行なんか考えてもいなかったんだもんな。
たのむ!そんな滝の逆回転みたいな勢いでラーメン食わないでくれ!あの頃の俺!



その後2人でゲーセン行って、やわらか戦車の人形のクレーンゲームで
一番かわいいやつとってもらえたよ。やった!



Post at 23:59
NEXT