2009/3/10 (Tue.) 22:48:14

光が丘駅についてから猛ダッシュしてクロール直行。
荷物重すぎて何度も転びそうになったけどそれどころじゃない。
店に入ると、秋山さんが、死ぬんじゃないかってくらいびっくりして
『どした、幸村。』っていうから
『これ土産。比呂は?!』っていって、俺は八橋と乾燥湯葉を渡した。

『紺野は裏だよ。』
その言葉をきいて、そのままどたどたと倉庫の方に急ぐ。
そしたらいた。比呂がいた。

鉢植えがずらっと並べられてて、比呂はしゃがんで手を洗ってた。

『・・・・・・あれ?なお?』
『比呂っ』
比呂が手をフルフルとふって水気を飛ばす。そんで蛇口を閉めると、
立ち上がりながら『京都観光は?』とかぼけたこというから
とりあえず土産を作業台の上に広げる。

つけもの。まんじゅう。湯葉的なもの。あと色々。
『くいものばっか・・・』とかいいながら、ニコニコしてる比呂。元気そうで安心したー。

俺のマシンガントークに相槌すらろくに打てなかった比呂は
俺の息継ぎの瞬間を見計らって、左手で俺の口をふさいだ。

手が冷たい!!!!

『・・もうすぐ終わりだから、飯食いにいこうか?』
『・・・・・(無言で頷く俺)』

そしたら比呂があったかい笑顔でふふって笑うと手を離す。

『っていうか、ラブホいこうよ。』
『え?!』
『最近ゆっくりぬくつけてないしー。』
『えーー!!』

だって・・それは・・・比呂がさ・・・比呂が・・あんなことになったからじゃん。

棚の上においてあったタオルで手を拭く比呂に、俺は思わず背中から抱きつく。

『・・・・。』
『・・・大丈夫なのかよ。』
『・・・・・なにが。』
『体っ・・・大丈夫なの・・?』
『・・・平気だろ。』
『なんで。』
『・・・だって退院したじゃん。』
『でもエッチなんかまだっ・・。』
『まだ何?』


沈黙・・・。どきどきする。

そしたら比呂は、俺の手を優しくほどいてそのまま俺をだきしめた。
すっげーぎゅーーっと抱きしめて、あのかわいいかすれ声で言うんだよ。

『いいじゃーん・・・・・。そんなの・・。』

『・・・・』

いいじゃーん・・じゃねえよーーー!!!!!
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