Date 2007 ・ 02 ・ 09
『いとしのこんにょ』

今日は元気に学校にいった。熱はまだちょっとあるんだけど、気持ちは最高元気だし。
教室行ったら比呂はまだ来てなくて、小沢と2人で話をした。気の会うやつと話すのは楽しい。

ちょっとしたら比呂が来た。眠そう。でも俺の顔を見たら笑ってくれた。
『二度寝しちゃったよー・・。』っていって、俺の背中をぱしってたたく。
『大丈夫かー。ぴんくちゃん。』俺は満面の笑みで、こくりと頷いた。

昼休み。

俺は比呂の肩を揉んだ。比呂が帰ったあと、ケーキの箱をあけたら、
すげえいっぱいケーキはいってて、家族みんなで二個ずつ食えた。
比呂はどこにいくにでも、家族分まで土産かうんだよね。
家族の重みをしってるからかな。俺もそういうとこ見習いたい。

『ケーキありがとう。』
『・・・・味、どうだった?』
『おいしかったー。いっこは今朝、朝飯代わりに食ったよ。』
『まじか。』
『うん。』
『でも、なんかまだ、熱っぽくね?目がとろーんとしてるみたい。』
『わかる?』
『わかるよー。無理すんなよ。』

・・・しあわせ。いつもの100倍愛情こめて肩もんじゃいますよ〜!

『比呂ー。』
『んー?』
『二度寝って・・なんで?』
『ああ・・夢をね・・見たから。』
『夢?なんの?』
『・・・死んだ父さんがでてきたんだ・・。』
『・・・』
『でも、そしたらすぐに目が覚めちゃって、・・どうしても会いたくて二度寝・・。』

・・・・・。

親がいるのがあたりまえな俺。本当の親はもういないのがあたりまえなのが比呂の現実。
この環境の差が埋まることがあるんだろうか。

『比呂ー・・。今度おまいり行かない?』
『?』
『おばちゃんの安産祈願。』
『・・・。』
『お守りとか買ったりさ。』
『・・・・・・。』
『ついでにー・・縁結びのお守りも買っていい?』

ぼんやりと俺の話を聞いてた比呂が、にこっと笑って頷いてくれた。
『いいよ。じゃあ、あったかくなったら行こうか。』
『うん。楽しみだね。』
『そーだねー・・・。 』

俺にもう一度きれいに笑うと、比呂はちょっと眠たそうな顔で、窓の外を見た。

幸せいっぱいだねー。

俺ら付き合えたし、比呂は兄弟もできちゃうわけだし・・ほんと、吉報だらけだね。

この幸せがいつまでも続いて、何年後も2人でいられて
その頃に世界が変わってたら、結婚できるかもしれないなあ。

今日の俺は、なんか終始、ハッピーめがねをかけてるみたいで、
何もかもが幸せに満ちていた。


なんか今日は・・そんなかんじだった。


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