Date 2006 ・ 08 ・ 12

雷が!

ちょっと!・・・ちょっと!ちょっと!(おぼえたて)
今日は静岡県方面、雷すごかったんですけどーーーーっ!!

今日は俺は午前中バイトで、午後は塾だったんだけど、雷がめちゃ酷くって、何度も停電になって焦った。
授業の休憩時間に心配になって、こんにょに電話したんだけど、
電話の向こうでザアザア音するから、何かと思ったら雨音らしい。

『なにお前、外にいんの? 』
『えー?ああ、そう。なんか、ハルカさんが雷こわいとかいって、はいた・・』
配達・・と言おうとしたんだろうけどその瞬間にすげえ音が、携帯の向こうから聞こえてくる。

ガラガラガラーっ!!って音のあと、ガシャンという音がして
俺、全身の血が凍るかとおもった。比呂に・・雷が落ちたのかっ?

俺は塾の廊下だということも忘れて
『比呂っ!!比呂っ!!大丈夫?!!』
と、大声を上げる。なかなか比呂が電話に出ない。しまいには俺も半泣きだ。
でもそのあとに、電話の向こうで、小さな声で『びびったあ・・・・』と言う比呂の声が聞こえた。

『ごめん。わりい。なんか雷近くに落ちたみたいでさ、携帯おっことした。ごめんごめん。』

気が抜けた俺。思わず廊下にへたり込む。
『あほかー・・もー・・。』そういいながら、比呂が無事でよかったと安心をした。
バタンと言う音がした後に、なにやら話し声がする。
この声は店長の秋山さんだ。どうやら店のバンに乗り込んだらしい。

『怖いよなー、今日の雷。あっちこっちに落ちてるよ。』
車の中なら安心だ。俺はちょっとだけ話しをする。

『そうだねー。雨もひどかったね。』
『そうそう。俺、ずぶぬれだよー。』
電話の向こうで秋山さんが 『風呂にでも入ったみてえだよな。』といって笑ったのが聞こえた。
そんなにびしょびしょなんだ・・・。雨にぬれた比呂を見たいな。

そう思ったとき
『ねえ、お前って今、塾の2階の廊下にいるの?』
と比呂が言う。
『うん。そうだけど。』
俺がそういうと、
『外見て!外!』
といわれたので、外を見たら信号待ちの車の中に、うちの店のバンをみつけた。俺は思わず窓に張り付く。
そしたらバンの窓が開いて、運転席の秋山さんの顔の横に比呂が、顔を出した。

手を振ってくれた。

『おーーーーーい!!ゆきむらー!』
聞こえる声は携帯から。でも、目の前で比呂が喋っている。
わあ・・・・わあっ!!!比呂だ!!!本当に比呂だ!
携帯の向こうから比呂の声と秋山さんの声が聞こえてくる。
『幸村ちゃんと勉強やってるのか?』『ユッキー、勉強がんばって!』
するとまたビカっとあたりが光って、でっかい音で雷が鳴った。

『『わあ!!』』秋山さんと比呂が同時にビックリする。
と同時に信号が青に変わる。
『じゃあな、幸村。』秋山さんの声。
『じゃまたね。ユッキー。塾頑張って。』比呂の声。そしてバンの窓から比呂が俺にひらひらと手を振った。

『じゃあまた!ありがと!』俺が言ってるときに、
携帯の向こうで秋山さんが『紺野、後ろのタオルで頭ふきな。』と比呂に喋っているのが聞こえた。
秋山さんに『はーい。』といったあとに、比呂は俺に『じゃね!まじめに勉強しろよー!』といって電話を切った。
店のバンがどんどん遠くなっていき、見えなくなる頃にまた雷がドカンとなった。


俺は携帯の電源を切って、教室に戻り席に座った。
休憩はあと5分ほど。参考書をめくり、予習をはじめた。
でも俺はまた、参考書をバタンと閉じて、机に突っ伏した。

予習なんかやめた。とりあえず今は残りの休憩時間を、
紺野の笑顔のリピートだけに集中しよう。
んで授業が始まったら気持ち切り替えて、勉強頑張ろうとかおもった。


どんだけ紺野中心なんだよ、俺の頭。


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