『・・先生って、色々やることあって大変だねー。』

家について、お茶を飲みながら、比呂は俺に話しかけてきた。

消しゴムハンコをつくるのに、必要な材料を書き出してんのみて、
色々心配してくれたみたい。

『今はこういうのも手作りの時代なんだね。』だって。
んなわけねーだろっつーの★

世の中はちゃんと便利になってる。だから、余暇ができて、こだわりたいもののために、時間を割けるんだって。

そろえるものは、だいたいわかった。あとは画力か。


『ねえ。材料の欄に(坂口)ってかいてあるんだけど!!!!』




買い置きスニッカーズ食べながら、図案を考える俺。
坂口は保険。できれば自分で絵柄考えたい。

『ねー。』
『んー?』

俺が菓子とジュースとりにいってる間に、また寝転んでマンガ読み始めてた比呂。

『俺ってどんなイメージ?』
『えー?マジメでやさしくてえ〜・・』
『そういうんじゃなくて、キャラ的な。』
『なになに?』

興味が湧いたみたいで、読んでた本を閉じて、起き上がる比呂。

『那央のキャラ?』
『そう。』
『めーちゃんの羊系みたいな?』
『そう。』
『・・・・・・んー・・ピンク耳うさぎかなあ。』
『うさぎかあ・・。そっか。ありがと。』
『え?!!もうおわり?!』
『うん。』
『俺は?!俺のキャラは?!!!』
『・・・・・・・ピレニアン・シープドッグ・スムースフェイスド。』
『おい、なんだそれ。』
『犬だよ。犬。』
『・・・・聞いたことない。』
『なんとなく!なんとなく思いついただけだよ。』

俺、犬か〜・・とかいいながら、比呂はまたマンガに集中し始めた。
ピンク耳うさぎかー・・、俺は自分のイメージについて、考える。

比呂にはそんな風に見えるのかー。うさぎって、かわいいイメージしかない。
学校での俺とギャップありすぎかなあ。

でも、比呂がウサギっていってくれたから、ウサギの絵柄にしたいなあ。


うさぎだったら、耳ながくしたら、とりあえずウサギに見えるだろうし。
初めて作るのには最適だろう。

さてと。じゃあ、問題作りに戻るか。
最初はまあ、簡単でもいいかも。
なんなら、アタマの準備体操!とかいって、5分くらいでできる脳トレでもいいか!

比呂が買ってきた脳トレ本みせてもらって、簡単な問題を5問作った。

あー。よし。これでなんとか今夜は気持ちよく寝れる。
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