サンキューヘブンリー 昨日、オニューの傘をさしたいがために、バス通学した俺。 そこで比呂の噂話してるピカ女のクソ女に遭遇し、すっげーブルーになってしまった。 まあ、そのあと、学校ですぐに比呂に会えて、一日楽しくすごせたんで、 ブルーなハートはすぐに水玉ピンクにそまっていったんだけどー。 帰りに晴れたら自転車で送ってあげるって比呂に言って貰えて 俺は全身全霊で晴れ乞いをしたんだけど結局やまずに意気消沈。 だけどそれでも、比呂は俺を送っていってくれたんだ。 昼休みに学校の購買でビニールの雨合羽かってくれてたらしくて それを俺に差し出して『着な。送るよ。』って、言ってくれんの。 『お前はどうするの?』っていったら、『大丈夫大丈夫。』って。 何が大丈夫なのかわかんないけど、俺は比呂と一緒にかえりたかったから 言われるがままに合羽を着た。結構雨が強かったけど、 風がないから雨は地面に垂直に落ちて俺はかっぱで雨をしのげた。 でも比呂はずぶぬれ。それがかっこいいの。 前髪をね、ピン留めがいっぱいつながってるようなカチューシャ・・?であげてて、 制服のズボンは膝までまくって、足首とか見放題だー。 荷物は超絶キュートカラーなビニールシートでくるんでカゴの中にポイして、 白いシャツに、下に着たTシャツの水色が透けてきれいだった。 俺の目の前で比呂の後ろ髪が、びちょびちょになっているのをみて それを見たらガマンできなくて、比呂の首をぺロって舐めた後、思い切り吸い付いた。 『ななっ何何なに〜!!』 自転車ふらつかせながら比呂が動揺して、その後道端にチャリとめたら、 比呂が首を押さえながら、ハニワみたいな表情で俺をみんの。 『・・・なにしてんのお前・・・』 『・・・・。』 『・・何・・してんの?・・・』 『好き。』 『や、そうじゃなくて・・』 『愛してる。』 『・・・・・。』 『・・・愛してるんですよ。比呂を。』 『・・・・・ああ、はい。』 まったく会話にならないことを察した比呂が、魂抜けたような顔で、ふ・・・っとわらったあと、 ♪わっけわかんねーしー♪とか、てけとーソングを口ずさんで、またチャリを漕ぎ始める。 わけわかんなくはねえだろー。愛してるって言ってんの。 俺は比呂の濡れた背中に、今度は軽くキスをして、通り過ぎてく景色を見送った。 家に着いて、俺は比呂の自転車の荷台から降りる。 『ごめんね、ぬれちゃったね。』謝ったら比呂が笑ってくれた。 『比呂・・。』 『?』 『手首みせて?』 比呂が俺に左手首を差し出す。そこには俺がバレンタインデーにあげた ブレスレットが光っていた。俺は比呂の手首を持って、ちゅっとして、頬ずりをする。 今朝、バスのなかでピカ女のバカおんなが 『あの手首に噛み付きたい 』とかほざいてたことを思い出す。 この手首は俺のもんだ。比呂の手首、背中、全て全部俺のもんなんだ。 俺はもう一回比呂の手首にキスをする。そしたら比呂がぼんやりしながら 『なんかあったの?』ときく。俺は首をフルフルと横に振った。 『無性に恋しくなっちゃって。』って、言って比呂の方をみてみたら 比呂が照れ笑いして、カチューシャを外す。 黒い前髪が比呂の目元を無造作に隠し、 それがすごく色っぽく見えて、俺は比呂の手首をそっと離すと 彼の前髪を右手で上げて、左手で比呂の頬をさすり、 くちづけたら、比呂は黙って俺に好きなだけキスをさせてくれた。 雨雲のおかげで周囲は暗い。くちびるを離しても恋しくて、泣きたいくらい恋しくて。 そしたら比呂が俺を抱き寄せてくれて今度は比呂がキスしてくれたよ。 サンキューヘブンリー。 いい一日だった。 2007/06/27(水) 07:52:05 |
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