ラブリー

昨日は七夕だったんだけど、岩手のばーちゃんが事故にあったらしく、
金曜の夜から見舞いがてら親の実家に里帰りした。
で、今日の夕方こっちに戻ってきたんだけど、比呂にめちゃくちゃ会いたくて
そっこーバイト先にいってみたら、比呂が思う存分死んでいた。

すげーーたいへんだったんだって。

かけこみで笹とか買いにきたり、七夕ってことで
何故か彼女に花をプレゼントする人が多かったらしく。
裏の倉庫で、ぐったりしてる比呂の頬を撫でたら比呂は笑ってくれて、
『ばあちゃん、どうだった?』ってきかれたから
『明後日退院だって。』といって、ぎゅっとだきついてみたよ。

比呂が、俺を膝に乗せると、頭をぽんぽんと優しく叩きながら
『岩手・・・いいな〜。岩手めんこいテレビ・・』とかいう。なにそれ。
俺は、比呂の胸に顔埋めて、黙って目を閉じて、魂ごとよりかかる。

『昨日はさ・・ハルカさんがさ・・未成年の俺を居酒屋につれてってさ・・
冷酒にスルメで、切々と語るんだよ、織姫と彦星のラブロマンスを・・・。』
『あはは。比呂も飲んだの?』
『のまない。ファンタにチャーハンで時間つぶした。あとサラダとイカ焼き。』
『居酒屋っぽくないね。』
『ああでも、なにげに枝豆とかも食ったけど。』
『んふふ・・。そうなんだー・・。』

俺も昨夜、岩手のじいちゃんの酒に付き合わされて、枝豆食ったよ。枝豆つながりだ。

『で、そのあとカラオケいってー、ハルカさんがやまもとリンダを歌いまくってて、俺は何度も死線を越えかけた。』
『あはは!』
『何度も狙い撃ちされたんだよ。まじまいったー。』
『りんだこまっちゃう』
『無限地獄でした』

くたーっと、俺の肩にデコを置く比呂。いいにおい・・・。
休憩明けまで、比呂のそばにいて、そのあと俺は小沢の家にむかった。
土産を置きに行ったんだけど、小沢は彼女とでかけてたらしく、
おばちゃんに土産を渡して帰る。5分位したら携帯が鳴った。

『土産サンキュー。ねえ、ばあちゃんどうだった?』

へへ。小沢にまで心配してもらっちゃった。
『大丈夫、すぐ退院だし。』といって、2分ほど話して電話をきる。

そしたらすぐにメールが来て、坂口からだった


<ばあちゃん、どうだった?


だって。

・・・・俺って最高幸せものだよなー。


2007/07/08(日) 23:29:17
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