Date 2006 ・ 09 ・ 27
かいわれグリーン
今日はクラブがあった。
俺は相変わらず将棋クラブで、40代のような大人の余裕で将棋をさしていた。
・・・ら、隣の部屋の観察クラブ方面から『やった〜〜〜〜〜』と言う声がした。
こ・・こんにょの声だ・・
俺がときめきハートを放出してたら、隣の部屋のドアが開いた音がして、
廊下を比呂が、だだぁーーーーーーっ!!!っと走っていったかと思うと
5分後、なにやら色々抱えて教室に戻っていった。
き・・・気になる・・。
その後も、なんだか笑い声がきこえまくってきて、
俺は数人の笑い声の中から、必死に比呂の笑い声を拾い集めていた。
クラブ終了の鐘がなって、俺は毎度のごとく観察クラブに顔を出す。
すると紺野が『きたきた。』といって俺にガラスシャーレを渡してきた。
『みろよ、すげえだろ。かいわれグリーン』
比呂から渡されたガラスシャーレには、すっげえ綺麗なかいわれ。
それがマジきれいなんだ。本当にきれいで、うわーーってなった。
『くえよ。うまいよ。すぐ終わっちゃうけど。』
そういいながら紺野は、教室の前に行きホワイトボードの字を消している。
俺は、そばのテーブルに腰掛けて、一口分のかいわれを食った。
うまかった。
部活に向かう途中、比呂が俺に『お前も観察クラブだったらよかったのに。』という。
『なんで?』と俺が尋ねると、比呂がそっぽ向きながら答えてくれた。
『ビーカーの中で育ったかいわれが、めちゃくちゃ緑できれいだったんだ。』
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