
2006/11/5 (Sun.) 23:29:02
今日のバイトは、比呂がの14時まで。俺が14時半入りだったから
比呂と話をしようと思って、早めに家を出た。
おいしいチョコを発見したから、話でもしながら一緒に食おうかな。
にやける俺は、相変わらず、立ちこぎでバイト先まで急いだ。
店の駐輪場に自転車をとめて、外階段をカンカンと上る。
いつもは店の方から上がるのだけど、店に俺の同中の女が入っていくのが見えたから。
スタッフルームのドアを開けると、比呂が荷物を手にしたところだった。
あれ?まだ14時5分・・。もう帰っちゃうのかな・・・?
『よお、おつかれ。』
『ああ・・うん・・あれ?比呂もう帰るの?』
俺は荷物をロッカーにしまいつつ言った。
すると比呂は、自分のロッカーをバタンと閉めて
『ああ、ちょっと見舞いいってくるー。』
という。
・・・ん?見舞い?
『え?だれの?』
『・・昔の知り合い。』
どき・・・。昔の知り合いって?
『・・それって・・前の彼女とか?』
『は?いやいや、ちがうよ。中学の時の友達。』
『へえ・・・。大変だね。』
『や、たいしたことないみたいなんだけどね。麦が教えてくれてさ。』
『麦?』
『うん。そいつ、麦のバイト先のレコード屋の向かいに古着屋あるじゃん、そこでバイトしてんだよ。』
『・・・。』
『で、さっきさ、古着屋の人に、その子が入院したってきいたみたくて。』
ズキッと胸が痛む。
『麦も一緒に行くの?』
『うん。一応、そいつ女だし、男一人で行くと、色々あれだからな。』
『・・・・おんな?』
麦と比呂が一緒に見舞いに行くってだけで、ズキっときたのに、
女の見舞いに行くって知ったら、心の激痛に耐えられない・・・。
俺は思わず・・ほんと反射的に、意味わかんないことをくちばしってた。
『俺もいく!バイト後まわしにしていくよ。』
すると比呂がきょとんとした顔で言うんだ。
『ユッキー、サヨコに会った事、あったっけ?』
がーん・・・。あほ比呂。女の名前なんか言うな。
さいあく、聞いちゃったよー・・。サヨコだと?もー・・・俺、どん底だ。
比呂は、俺に『今度紹介するよ。』って笑った。
『じゃ、おつかれ。』といって俺の背中を叩き、階段をカンカンおりていってしまった。
見舞いにいくような仲の女がいるなんて・・。
うそだろ・・・。うそだ・・・。
つか、麦と比呂の共通の友達なの?
俺・・今まであんなに比呂と一緒にいて、サヨコのことなんか、全然知らなかった。