愛してるよ。

比呂がすっかり元気になってね。
っていっても、薬が強かったから、ちょっといつもよりボケてるんだけど
朝ごはんは買ってきてくれたし、比呂が元気になって安心して
涙でてきた俺を抱きしめてくれたし、ちゅうもいつもみたく優しいし
飯後にちゃんと勉強もした。

昼飯食わずに勉強したから4時ごろにはかなり腹が減って
一緒に歩いてスーパーいったけど、『つくる時間もったいない。』とかいうから

あれ?もしかして・・とおもって・・
そのあとコンビニで弁当とか買って、風呂の湯ためてる間に食って
一緒に入った風呂で、夢中になってキスをした。

声が反響しちゃうから、吐息まで押さえつけるようにしながら
見つめあうとマツゲまで濡れてて黒い髪がいつもより濃い黒に見えて
心の奥底に隠しておいた不安や内緒ごとまで抱かれちゃう。

風呂を出て二階に上がり、ベッドの上で捨て猫みたいに小さな声で
俺は比呂の名前を呼んで・・あとはくちびる噛み締めて言葉を堪えた。
よその誰かの欲情を満たすために俺達はセックスをしてるわけではないから

ただ肌に触れ合って頬をすり寄せ合って
比呂が俺を突き動かしてくれたらそれで嬉しいし
興奮するから勃つんだけど、でも抱き合う理由は『愛』だけだから

エロい言葉をわざわざ言って、エッチ楽しむとかそんなんいらない。
2人きりで触れ合える時間は少ないから・・、だから一生懸命愛の言葉を言う。
吐精したあと呼吸を整えながら、目があったとき、あの照れくさいかんじ
ごまかすように抱きしめる比呂が、ゆっくり俺にキスをしてくれる
あのかんじ・・そういうのでいい。

俺、すげえ満たされてるなーっておもった。

エッチあと、ちょっとしたらスゲエ寒くなってさ。
比呂がベッドのしたから服を取ってくれて着せてくれたんだけどさ・・
『あ・・これ俺のTシャツだ。』って、ははって屈託なく笑ったんだけど
俺はそのTシャツを脱がされることもなく、今も比呂の隣に寝転んでいる。
比呂は間違って俺に着せた自分のTシャツを、脱がせず自分は裸で眠った。


朝まで寝ちゃうのかな・・。
でも、さっきから少し寝返りが増えたから、そろそろ起きるかな・・。
コーヒー淹れてきてあげようかな・・・。


でも、比呂と俺の体温であたためたベッドのぬくもりがすごく愛しくて
ここからでることが、とても悲しいから

もちょっと比呂の隣で寝転んでいようとおもう。

幸せだ。

2008/11/02(日) 21:36:49
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