2009/1/17 (Sat.) 00:31:09

<比呂・・。寝た?

<寝てない。

<もう寝る?

<まだ寝ない。

<仕事?

<違う。

<なんで?

<ブリーチのキャラ全員覚えないといけないから。

<なにそれ。

<今度ヒノエと対決するから。

<・・そんなのいいじゃん。早く寝なよー。

<負けたくないし。

<・・・もー。負けず嫌いっ子はこれだから困るね。

<はいはい。

<・・ねえ比呂?

<ん?

<眠れないよ。

<ああ。うん。

<こんなじゃ試験中眠くなっちゃうよ。

<・・大丈夫だろ。普段のテストとは違うんだし。

<だけど・・ちょっとでも寝たいんだもん・・。

<そうだよね。

<どうしよう・・・。

<っていうか、今日はもう勉強終わったの?

<うん。もうやめた。頭休めようっておもって。

<・・じゃあ、もう勉強しねえでいいのね。

<うん。

<じゃ、今からいくよ。

<え?

<顔だけみにいく。お前んち近くまでいったらメールするからさ。窓から顔出せよ。

<・・・でも・・今日寒いよ。

<そんなの最近いつもだろ?じゃ、いくから。

<え・・いいの?

<お前、俺が行くまで寝るなよ。

<寝ないよっ!ばかっ!

<じゃあ、今から着替えてすぐ行くからさ。

<うん。

<じゃーね。

<比呂好き。

<うん。

<大好き。

<うん。

<早く顔をみたいよ。

<俺もだよ。じゃーね。すぐいくから。

<うんっ。きをつけてね。

<はいよ。


携帯を閉じて、あったかい系の上着をはおる。
部屋を出ようとしたんだけど、さすがにこのダサいスウェットじゃまずいか・・っておもって
下だけ脱いでGパンはいた。マフラーを一枚余分に巻いて、家を出た。チャリの鍵を開ける。

今日も飛び切り寒い俺の町の夜空。


寝れなかったのは俺だ。不安で心配でたまらないのも俺だ。
那央のメールを口実にして顔をみにいくのは俺のためにだ。

那央の戦いに一切手を貸せない俺は、祈ることしか出来ない。
今日ばかりは神様にも祈る。

自転車のペダルを勢いよくこぎだすと冷たい風が頬に突き刺さった。頑張れ那央。


がんばれ。

がんばれ。

がんばれ。
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