2009/2/26 (Thurs.) 22:53:02

今朝も起きてすぐの習慣で、寝ぼけ頭で携帯を見る。
やっぱ着信ないな・・って・・おもった時、すごく自分に頭にきて
携帯投げて布団を頭までかぶる。枕に顔を埋めて大声で泣く。

簡単に受け入れてんじゃねーよ・・慣れてんじゃねーよ・・・バカじゃねーか。

気がすむまで泣いたから、俺はベッドから抜け出して、着替えて荷物もって階段を下りる。
母親が朝飯作ってた。俺の顔を見ると、『・・・大丈夫?』っていう。
俺は黙ってうなずいて、そのまま玄関の方に歩く。
台所で母親が『那央、ごはんたべていきなさいっ。』ってわめくから
俺は台所に戻って、イスに座って、手を合わせた。

『いただきます。』っていって箸を持つ。味噌汁を一口すすった。

涙が出た。

親の前で泣くなんてあり得ないって思ってんだけど・・
白いごはん口に入れて噛み締めてると、どんどん涙が出てくるんだ。
漬物が、口の中で音をたてて、卵焼きがすごく甘くてうまくて
焼き魚を箸でほぐして・・口に運んだら
自分の無力さに打ちのめされた気分になった。

俺が飯を食ってる間に、母親がどこからかコートを出してきて
『あんた、今日寒いし、着てきなさいよ。』っていうんだ。
飯を食い終えて、『ごちそうさま』って言いながら涙をグッとぬぐい、
比呂とおそろいの歯ブラシと歯磨き粉で、丁寧に歯を磨いて、俺は黙ってコートを着る。

『いってきます。』といい、家を出た。

自転車で通学路をいく。病院によっていきたいけど・・
だけど今日は学校の日だから・・卒業式の練習が終わるまでガマンしよう。
そう思って学校まで行って、駐輪場に自転車を置いて、鍵をかけて
コートのポケットに入れようとしたら、ガサって音がして、なにかとおもったら紙切れで

<どうした?

って一言だけ。

これ・・比呂の字なんだ。ずっとまえ・・・いつだったかな・・。
さや君が生まれたあと・・俺が、ケシゴム爆弾を比呂に投げて・・
そんとき比呂がケシゴムにこの紙切れを巻いて俺に回してきたんだよ。

俺のお守り。たまに読み返すんだけど、受験の時もっていったんだっけ。
そのままポケットにいれっぱだった・・。

『どうした? 』よく比呂は俺にそういった。

大丈夫だよ。どうもしない。お前が全然起きてくれないから
心配だし悲しいんだけど・・この辛さ全部貯金しといて、

あとでまとめてお前に甘えさせてもらうよ。

『今すぐおきろ』なんていわないからさ・・
そんな欲張りなこといわないから・・このまま死ぬとかナシだから。

二人で見た夢は、ちゃんと叶えよう。いっこでもおおく。
比呂、今俺、一つお前より余分に夢ができたよ。
比呂の命が助かること。

絶対叶うと信じてる。絶対叶うと信じてるよ。
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