ええーーっ!! あさいのともだちの・・せおなおがっ・・ 隣の部屋にいるっ!今日、引越ししてきたやつがいて・・夕方挨拶にきたんだけど・・ 俺の顔見て『ああああああああああああああああ』とかいうから 誰かと思ったらせおなおだったっ・・・。 『ユッキーじゃろっ?!』とか言われても、驚きすぎて返事できない。 現物カワイイとかほめられたけど・・ここに住むってことは・・ 同じ大学?!・・・・・とおもったら違った。 俺んちが住むマンションみたいなとこは、いくつかの学校で借り上げられてて 俺ら大学のヤツだけじゃないんだって。 一応男ばっかなんだけど、せおなおは別の大学で、デザイン関係を専攻しているらしい。 比呂がたすかってよかったねーみたいなことを言われたから ありがとうっていって、ちょっと・・うれしかった。 京都にきて、俺以外のヤツが、比呂をしってるのがなんかうれしくて。 憧れが強すぎたから、どんだけ電話とかで喋っても、 比呂って存在自体が幻なんじゃねえかって思うようになってきててさ・・。 せおなおは広島弁がひどいんだけど、俺は静岡弁を守り抜きたいから 俺の前では静岡弁でしゃべれよってせおなおにいったら 『努力するズラ』といわれた。県差別の領域だろっ!それ! 今時シニア世代でもなかなかつかわねえよ!ズラ! で、それをさっき比呂に言ったら、『いいな〜・・。』っていわれた。 なんかすっごいシュンとしてるみたいだから『どうしたのー?』って俺はきく。 今回さ、いきなり長距離を比呂に運転させるのは不安だって言って おじちゃんたちが横浜についていったんだって。 で、しばらく泊まっていってたんだけど、今朝かえっちゃったみたくてさ。 今は秋山さんと二人だって。秋山さんが、ドラクエにはまってて 熱中しちゃってるから、つまんないんだって〜・・・・。 あーあ・・・。撫でてあげたいなあ。 『なおー・・。』 『なにー? 』 『5月の連休・・あそびにこれる?』 『えー?いいの?』 『うん。俺さー・・店は何日か休むんだけど、苗の世話あるから でかけらんねーのー。』 『そっかー・・。いいよー。俺がそっちにいくよー。』 『駅まで迎えに行くからさー・・来てよー。会いにー・・。』 『うんっ。行く!』 『・・・・。』 『・・・どしたの?』 『・・・浮気すんなよー・・。』 『しないよっ!もーー!比呂こそしないでよ!』 『できるわけないじゃん・・・。』 『・・・・ひろー・・・・。』 あーあ・・・。よわよわ比呂だー・・・。 こういうとき、距離でかいよなー・・・。 会って、抱きしめてあげたいなあ・・・・。 『お店、どう?』 『・・うん・・意外と・・うん。』 『なにそれ!』 『開店セールとかそういうのしないでさ・・なんとなく店始めたわりには すげえくる。お客さんが・・。』 『そうなの?』 『うん。車ですこしいったとこに新しめなマンションがあるんだけどさ・・ そこの奥さんたちがやたらときてさ、多肉関係が飛ぶように売れる。』 『・・・・・・奥さん?』 『・・・・・・・。』 そんなの聞いたらもう駄目。もう駄目すぎて、すぐに胃が痛くなった。 『・・・人妻?』 『は?』 『人妻じゃんっ!なんで?なんで比呂のそばには人妻がいるんだよっ?』 『や、人妻はどこにでもいるだろう。』 『俺・・人妻には勝てねえよ・・駄目だ・・絶対ふられる・・』 『えーーーーー?なにそれ!』 『だって人妻じゃんかよっ。お前の生きる糧である人妻だぞっ』 『・・・・・。』 『そんなものたちに、俺がかなうわけがないだろっ』 『でもお前だって・・・』 『は?』 『お前だって俺のっ・・・』 『・・・・・・・』 『俺の・・・奥さん・・・・』 『・・・・・・比呂・・☆』 『・・・・・・・イエス・・フォーリンラブ☆』 コントにすんなーーっ電話ってすごいなー・・。なんで聞こえるんだろう。 大好きな人の声が、こんな薄っぺらい板みたいなものから。 これで姿が見れたらサイコー・・とかさ 抱きしめ機能とかあったらいいのになーとか 思ったけど、やっぱそういうのは・・いらないかっ。 声だけ届けてくれたらいい。そこにこめられた気持ちはちゃんと届くし 目を閉じて聞いていれば、姿がはっきり心に浮かぶ。 抱きしめられる感触は・・体の記憶が勝手によみがえるから・・ 俺の体に刻まれた比呂の感触は本物だから 別モノの記憶で邪魔されたくないもんね。 だからこそ やっぱり比呂のその声だ。かすれたような、男の子って感じの声。 怒ったり、一気に喋ると語尾の声がひっくり返る声。 比呂がたくさんの機器にかこまれて、ベッドの上で眠っていたとき どんなに願っても聞けなかったその声が今はちゃんと俺に届く。 うれしいなー・・。大好きな人が、俺に会えなくて落ち込んでくれる。 もうすぐ親と兄貴が京都見学堪能して帰ってくる。 ベッドの上の交換日記しまわないとヤバイわー。 いつか比呂と京都の町を歩きたいなあ〜〜〜 2009/03/24(火) 22:40:17 |
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