(゚ー゚)ノ ただいまっ 昨日結局、比呂のとこ行ってきた。 会いたくて会いたくて、ガマンできなくって、だから、 連絡もせずに、家に直接行って、比呂の帰りを待った。 すげえ寒くて、いつもバイトが終わるとすぐに帰る比呂が なかなか帰ってこなくて、心細くなったけど、でも・・それでも待った。会いたいから。 俺が玄関脇で座り込んでたら、自転車の音がしたんだけど 比呂かと思ったら違って、通り過ぎてったから悲しくなっちゃったよ。 なんかさ、暗いトコで一人ぼっちでいると、すげえ弱気になるよね。 比呂に一生会えない気分になって、ガキの頃の比呂の気持ちとリンクした。 一人ぼっちで大人もいない暗い家で一人で眠る夜なんか 本当に寂しかったんだろうなって。 そういう経験を原因に、くじけてしまってもかまわないのに、 あいつはそれでも、強くあろうとする。すごいと思う。えらいと思う。 泣きたい気分になったとき、比呂が帰ってきた。王子様みたく。 暗がりから俺が近づいてったら、比呂、驚いて持ってたものを落として でもすぐに俺の頬を触ってくれたんだ。 落としたものを拾ってすぐに、俺の肩を抱いてくれて 玄関の鍵を開けて、家の中に入れてくれて、暖房入れてくれたんだけど 俺は寒くてたまらなくて、ガタガタ震えてたら比呂が抱きしめてくれた。 それでもまだ、震えがとまらなくて。 『ここじゃ駄目だな』っていうと、暖房を切る。 そんで震えがとまらない俺をおぶって、二階に上がる。比呂の部屋に。 で、暖房入れて俺を布団に寝かせて、 『なんかあったかいものでも持ってくる。』って、部屋から出て行こうとしたから 『いかないでっ』って俺、叫んだんだ。・・・自分でもビックリするぐらい大きな声で。 いかないで。どこにもいかないでくれよ。俺すっげーさみしかったんだよ? そばにいてよ。そばにいてよ、頼むよ。大好きだよ。大好きだよ。 比呂は、一瞬黙って、『わかった、わかった。』って言うと俺のそばに座ってくれた。 ほっぺを擦る。目じりにたまった涙を拭ってくれる。ちゅっとしてくれた。 安心したら涙が溢れた。 毎日泣いて、理由はたくさんだけど、とにかく俺は毎日泣いて 比呂を困らして、それでもまだ好きでいてもらえてるって 安心して・・・・うれしくなって 俺にかけていた毛布をずらして、比呂が隣に寝転んでくれて 見詰め合って、キスをして、抱きしめあって、くちづけをした。 比呂はね、きっと、もっと気楽に付き合っていきたがっていると思うんだ。 あまり濃厚になりすぎないで、風通しよく、もっと楽しく。 でも俺が、体を求める。比呂自身を独占したくなる。 だからこんな風にいつも、ぐちゃぐちゃになるほど抱き合いたいし 2人きりの空間で、俺だけを見ててほしいんだ。 比呂は、たまに俺をしかるけど、こんな気分の時には 俺の悲しみを察してくれて、黙って俺に付き合ってくれる。 俺は比呂が小さい頃に、どんだけ寂しい思いしてても、 その存在にすら気づかなかったし、何もしてあげられなかったのに。 深い部分まで温めてくれるような、比呂の抱き方がうれしくって 安心して、気が抜けて、エッチしたらすぐに眠っちゃった俺。 目が覚めたら、テーブルの上に、食いかけの弁当とコーヒーと バイト先の新商品の栽培方法が書かれた書類に黄色のマーカー。 テーブルに突っ伏して、うたた寝してる比呂。 頬にキスをしようとしたら、口から煙草のにおいがした。 ・・比呂はまだ高校生なのに、大人みたいに頑張っている。 背中から抱きしめた。愛しくって抱きしめた。 そしたら比呂が、目を覚まして『・・どうした・・?』って声が、すごいかすれてる。 『俺・・・いきなりきてごめんね・・。お前、忙しいと思ったんだけど・・でも。』 半べそかきながら比呂に謝る。 寝起きの比呂の顔を見ながら、どんどん比呂が好きになっちゃう。 比呂は、ぼけーっとした顔で、じっと俺を見つめたあと、 ふふって笑ってくれて、頭を撫でてくれた。 『・・お前はいきなりきてもいいの。お前は俺の彼女・・じゃないけど 彼氏?っていうか・・とにかく、そういうのなんだから。』 『・・・・・・。』 『うれしいよ。びっくりしたけど。俺だってお前に会いたかったし。 忙しそうにみせちゃってるなら、それは俺が悪いんだって。 実際、全然忙しくねえんだって。大丈夫。全然。』 『・・・でも。』 『・・・・・。』 『・・・でも・・なに?』 俺は比呂の胸に顔を埋める。話に行き詰ったら、とりあえず寄りかかる。 比呂が背中をやさしく、とんとん・・・って、叩いてくれる。 ・・・・魔法みたいに、俺は安心をする。 『・・・でも・・俺と・・エッチして・・体も疲れてるでしょ・・・。』 『は?』 『・・・部活で疲れて、バイトで疲れて、エッチで疲れて・・・』 『・・・( ・_・)・・・』 『過労死したら・・・・俺っ・・どうしたらいい?』 『・・・・おま・・・え・・・。』 比呂は大きく溜息をつく。そんで、ははって笑う。 俺は比呂の顔を見上げる。比呂が俺の頭を片手で撫でながら 暖房をピッと入れた。 『そんなんで死ぬかよ。つか、エッチで疲れるっておっまえ・・。』 『・・でも、・・・やりすぎじゃん?最近。』 『やりすぎの自覚はあるんだな?』『・・・う・・ん・・・。』 『そうなのよ。多いと思うんだよ、頻度が。俺は別に、エッチ大好きだからいいんだけど。』 『・・・。』 『でも、お前こそ、体大丈夫なのかよって、ちょっと心配。』 『・・俺は大丈夫・・・。』 比呂は俺をベッドに座らせる。そんで、棚のトコにおいてあったコーラを マグカップについで俺にくれた。 ごくりと飲んだら炭酸がノドに気持ちよくって、なんかおいしかった。 『お前とヤるのは好き。すっげーかわいいから、那央は。 そんなんで疲れないよ。バイトだって一緒。そんなに疲れない。』 『・・・・。』 『気疲れして、くったくたになることもあるけど、那央に会って 甘えてもらえたら、そんだけで元気になれるし、とにかく会えるのはすげえうれしい。』 『・・・比呂・・・・。』 また口がヘノ字になる、泣きたい。だって嬉しいんだもんよ。 すっごいうれしいんだもんよ・・。 俺が何も喋れないで、黙ってコップの中みてたら、 コーラの中に涙が落ちて、波紋が広がる。俺の心みたく。 言葉はモノではないけれど・・でもね、すっごい塊だよね。 ぶつかるもん。心に、体に。 それでいつまでも俺の中に残る。 比呂が俺の手からコップを受け取って、テーブルに置く。 そんで大きく伸び。 『歯、磨いてくる。』っていうから、ついていって一緒に歯磨きした。 歯磨きしながら目が合って、笑いあって、そんで照れて。 もうすぐ付き合って1年、今も付き合いたてみたく 毎日が、すっごく新鮮だ。 階段あがって、一緒の毛布に包まって、俺は比呂に抱きしめられながら、 幸せ気分で眠った。 朝起きたら、比呂はまだ寝てて、だから朝飯作ろうとしたんだけど べッドからでようとしたら、比呂に腕を引っ張られて 『いい・・・。』 って言われて、抱きしめられた。 『今日は・・朝飯・・外で食おう・・。』 だって。・・へへ。そういう比呂の優しい気持ちがすっごい素敵だ。 8時に起きて、電王みて、したくしてファミレスにいった。 モーニングなんか、なかなか食いにこれないから、俺はすっごいはしゃいだ。 テーブルの向こうで比呂があくびして、眠たそうな顔してる。 朝日をいっぱい浴びて、比呂の髪が赤く透けている。 音羽さんは、こんな感じだったのかなーって、思いながらミルクティーを飲んだ。 相変わらずサラダのにんじんを、綺麗に避けて俺に全部よこしてくる比呂。 音羽さん。比呂はすっごい頑張ってるよ。 にんじん嫌いは治らないけど、いろいろなものと戦って ちゃんと前向いて歩いています。 俺はこんなに出来損ないなのに、いつも比呂に大事にしてもらえて だからあなたの分まで長生きして、ずっと比呂に恋をしていきたいと思います。 俺たちは永遠の愛を誓うことは出来ないかもしれないけど 日々の中で互いを大事にしていくことはできるから、ずっと大切にしていきたいです。 お互いの気持ちと、存在を。 溢れる朝日に白い皿が、すっごく神々しく見えて 俺たちの軌跡のように見えて、サラダの緑がすごい綺麗で 目を上げたら比呂が目をこすりながら、坂口の話をし始めた。 俺は野菜スープ飲みながらそれを聞く。 おもしろい話。温かいスープ。 一秒たりとも忘れたくないな・・この景色を。 そう思った。 2007/12/16(日) 22:28:44 |
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