2008/2/11 (Mon.) 23:11:01

今日は、市の大会。俺が部長になって・・紺野が副部長になって
初めての大きな大会だ。絶対優勝したい。

開会式のあと、配られたプリントを見た紺野が
外にはってある試合予定時間をチェックしに行く。
『どうした?』ときくと『試合時間、間違えて計算してあるぜ?これ。』という。

『うっそだろー。』と思って比呂の視線を追う。
比呂は、第一試合から順番にプリントと予定表を照らし合わせる。
『やっぱおかしい?』俺が聞くと
『う・・ん・・。プリントの方がおかしいわ。』といって俺を見た。

ドキッとした。比呂の表情に。
こいつ、いつの間に、こんなに大人っぽい顔つきになった?

『ねえ、これ、誰に言えばいいの?』聞かれた俺は、
『大会本部・・開会式のときに場所かくにんしたろ? 』と答えた。
『じゃ、俺いってくるよ。多分、もう話いってるとおもうけど。』
かけていく比呂の後姿を、俺は見送った。


やばい。
今は大会に集中しねえと。

******

結果おれたちは、優勝した。今年もMVPをもらい、ホっとする。
やっぱ重圧は、撥ね退けねーとアレだから。男としてね。

男として頑張りたい事が、俺には別にもあるんだけど
そっちは相変わらず全然駄目。
昼飯を、ユッキーと紺野と三人で食いにいった。

ユッキーが、紺野のジュースを勝手に飲む。
ユッキーが、ふうふう言いながら食ってる姿を見ながら紺野が一人微笑む。
ユッキーが食いきれなかった飯を、紺野が食べてやる。

・・・・俺、何で一緒に飯なんか食いにきちゃったんだろう。

今日の紺野は両方一重で、メガネをかけていた。・・・目じりが赤かった。
何が悲しくて昨夜泣いたんだ?


最近こいつは、俺を頼らない。悩みをあまり話さない。
くっだらない、余計な話は、ケラケラ笑いながら話すのに。


お前は。
人一倍気持ちが弱くて
人一倍自分に執着心が無くて
人一倍・・・

・・人一倍ユッキーを好きだから・・・
そんなの俺が心配することじゃねえか・・・。
NEXT