ぼんやりさんたち 今日、授業の移動の時に、ふと比呂のクラスを見てみたら 麦が風邪ボケでぼやーっとしてて・・小沢も外を見てぼんやりしてて 比呂が机の上に臥せって、寝てるような感じで 坂口が比呂の髪を三つ編みにしながらぼんやりとしていた みんななんかあったのかな? 比呂は多分、部活の事で悩んでるんだろうけど・・・ いつもうるさい人たちが、静かだと学校中がさみしく思える 俺の視線に気づいた坂口に、手招きしたら比呂の三つ編みをほどいて 俺の方に駆け寄ってきて『ほらっ、もうちゃんとなおしたから!』とかいう。 人の彼氏の髪の毛勝手にいじって怒られるとでも思ったのか・・・ 『どうしたの?みんな元気ないね。』・・俺が言うと、坂口がみんなのほうをちらっとみて 『そうだね。今日はみんな、元気ない。』といった。 『小沢って最近げんきないの?』 『・・・小沢君はねー・・元気あんまないね。』 『麦は?』 『麦ちゃんは普通に病みあがりボケだから。』 『・・・・・。』 『あんたの彼氏はどうしたの?今日はあまり笑わないよ。』 『ああ、部活でね。どうしようもない後輩に手を焼いて困ってるんだと思う。』 『そうか。』 みんなに愚痴ってないんだなー・・比呂。クラスで愚痴ったら麦に筒抜けだもんな・・。 さっき比呂に電話した。あんま元気なくて俺も悲しくなった。 悲しみはうつる。俺にはね、うつる。 でも、比呂は俺が悲しい時に、『ほらよ』って引っ張りあげてくれんの。 ・・・。 でも俺が比呂のような人になるのは絶対無理で 無理だから何もしなくていいわけじゃない。 俺のとっての精一杯とか、思いつき・直感で動くことが きっと比呂の、心に一番深く刺さるはず。 抜けないトゲが、悪意ではなくって、愛であればそれは永久電池のように きっとずっとずっと比呂の心を凍らせないようにあたためてくれるはず。 心で闇に落ちそうになったら、俺は頭を働かせればいい 理論・定義・なんでもいい。なにか一時的な安心を自分で導き出せばいい。 比呂が安心して俺以外の何かに心の底から悩めるように だって俺は、比呂の心が浮上すれば 飽きるほど泣いて甘えることが出来るから。彼に。 うん。 2008/04/17(木) 23:26:33 |
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