ともだち
小沢に、比呂と付き合うことになったって、報告した。
小沢は、すげえびっくりしてたけど、でもそれ以上に喜んでくれて
放課後もう一回話した時、俺、一生忘れらんないくらい嬉しいこと言われたよ。
『俺は、ゆっきーが比呂をスキだっていったとき 正直、そんなの無理だよって思った。
比呂はモテるし何より男だし、女に不自由してないから、 わざわざ男と付き合ったりしないと思ったし。
でもね、俺は、ユッキーが、本気で比呂を好きなのは知ってた。
だから、応援してたんだけど、時々すっごく不安になったんだ。
告白でもして、ふられた時、自分がなんて声をかけていいのかとか・・・
ユッキーはすごいいい子だから・・・だからどうしてもね、 どうしても、
励ます言葉がみつからなくてさ・・ そういうシミュレーションを、何度も繰り返してたんだ。
でも、それ全部無駄骨になってよかったよ・・。 ユッキー・・・。』
そこで言葉につまった小沢は、なんでかぼろぼろ泣いてくれて、その後に、涙まじりの声で俺に言ってくれたんだ。
『ほんと・・よかったなあ・・・。』
俺ね、小沢と友達になれて、いつも支えてもらえたから
比呂への思いを貫けたと思うし・・いっつも俺、小沢に力になってもらっててさ・・・。
中学の頃にイジメにあって、友達って言葉に嫌悪感すら覚えていたんだけどさ・・
小沢のおかげで今はさ・・友達って言葉が大好きだ。 俺、一生小沢の親友でいたい。
小沢の結婚式には、俺が絶対スピーチするんだ。友人代表のやつ。
俺もびーびー泣いてさ、その後部活があって、、比呂と一緒に帰る途中に、思いだしてまた泣けてきてさ・・。
比呂が『・・どうしたー・・。』って心配してくれて、ちょうど公園があったからベンチに座って
俺が今まで小沢に支えてもらってたことと、今日小沢に言われたことを、比呂に言ったんだ。全部。
そしたら比呂が、うん・・うん・・ってうなずいて、 『俺からも・・礼言っておくよ。』って言ってさ、
俺のこと撫でてくれたんだよ。
俺が小沢に優しくしてもらってたからっていって 比呂が小沢にお礼いうなんて・・・・
そんな幸せあっていいのかな・・・ 嘘みたいなことばっかだよ・・。
比呂はその後バイトで、俺は塾だったから、少しだけ話をして、そんでわかれたんだけど、
さっき小沢から電話があって、
『比呂に礼いわれたーーーー!!おっまえ、なに?! すっごい大事にされてない?あいつに!!!』
って言われたよ。
『俺本気で感動したよ!っつか、本当におまえんち、つきあってるんだね!すげえ!
比呂に、「幸村大事にしなよー・・ずっとお前を好きだったんだから。」っていったらさ、
「うん。わかった。」って即答だったよ! もーーー!!いきなりラブラブかよーー!!」
・・だって・・。
ほんとに比呂・・小沢に礼の電話をしたんだー・・・。
小沢との電話きったあと、俺は特にその件には触れず
<今日は話きいてくれてありがとう。おやすみ。>
ってメールしたんだ。比呂に。 そしたらさ、ちょっとして、返事が来てさ
<なにいってんのー。じゃあねーまた明日。おやすみ。>
っていわれちゃった・・。わー・・・もう、顔が勝手に笑うよ・・。
比呂大好きだー・・小沢も大好き・・ みんな大好きだよ!
ほんと、サイコーーーー!!
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