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2006/6/2 (Fri.) 14:20:24 朝、学校に行ったら紺野ちゃんが職員室横の階段で、ぼんやりーと座っていた。 俺は昨夜、録りだめしといた『リンカーン』のビデオ一気に見て笑いすぎて 表情筋が筋肉痛だから、できれば今日は笑いたくない。 あんな感じの紺野ちゃんに絡まれたら絶対笑っちゃう・・・。 避けていきたいのはやまやまなんだけど、残念そこを通らなければならない。 なぜなら今日の俺は日直で、国語の先生の御用聞きに行かなければならないから。 さりげなく通り過ぎようと思った。平常心で自然に・・・。 視線を廊下の隅にすえて、早足で通り過ぎようとしたのに、 紺野ちゃんが『ちょっと・・おはよう。』と俺を引き止めてしまった。 俺は観念して『おはよう。』と言って紺野ちゃんの顔みたら怪訝な顔・・やめてww。 紺野ちゃんは不機嫌そうに『浅井君、今、無視しようとしたでしょ。』とごねたww。 だから俺は、自分の表情筋が、筋肉痛でやばいんだと訴え、紺野ちゃんの誤解を解く。そして、紺野ちゃんが手に箒をもってるため、一応そこに触れておくことにした。 『あれ?ユッキーと野球でもするの?』 『今?しないよ。するわけがないっ。』 『(何で反抗的な態度なんだ・・)じゃあどしたの?ほうき。』 すると紺野ちゃんが、待ってましたと言わんばかりの顔で立ちあがった。 『もうまじで最悪!!聞いて!!!』 『な・・なに?どしたの?』 『なんか俺、罰掃除だったんだよ。』 『罰?なんかしたの?』 『なんもしてない・・してもらえなか・・った。』 『は?www』 『昨日の昼休みに、ユッキーがパン当番の注文票をスルーしやがったせいでさ、 超激込みの購買行ってパン買う羽目にあったんだけど・・』 『(・・ああ、昨日めっちゃ混んでたね)』 『ユッキーがさ、離れたとこからじっとみてんの。意味ありげな顔で。』 『(なにそれwww)』 『食べる?って聞いてもピースして笑ったりしてて意味わかんないじゃん。遠いし!』 『ぶはっ』 『2個食いたいのか、『に』から始まるパンが欲しいのか、でもそんなのないし とりあえずアンパン余分に買ったんだけど、なんかすっげー疲れちゃって。』 『大変だったんだねーwww』 『で、パンだけじゃあれだから、飲み物2パック買ってさ、 ユッキーに、アンパンとフルーツ牛乳をあげたわけ。』 『うん。』 『え?いいの?なんて言うから欲しかったんじゃないの?って聞いたらさ 「比呂を見てただけだよ。」とかいうからマジで気絶しそうになったよ。』 『気をしっかりwww』 『で・・なんか「紺野様、屋上行きませんか?」とかいうからさ。』 『・・本当にそんな風に言ったの。』 『言った。やばいよ。イギリスあたりの貴族みたいな感じで。』 『ふわっとしてるけどイメージはできるww』 『腹も減ってたし屋上に行ったんだよ。』 『うん。』 『で、途中はしょるけど、最終的に、俺は午後授業遅刻したってわけ。』 『大事なところはしょるのやめて!!!!!!』 前置き長すぎて、肝心の話するのに飽きたの?!気になるよ! 『・・・昼飯を屋上で食って、アンパンのお礼に幸村が 俺の背中をマッサージしてくれて、・・昨日晴れてたじゃん。』 『うん。』 『屋上のコンクリがさ、あったかいから気持ちよくて、俺、寝ちゃったんだよ。』 『うん・・・。』 『で・・まあ・寝坊してさー。午後授業遅れて、今、罰を受けている。』 ・・・・。 『え・・。だって・・。ユッキーと一緒にいたんでしょ?ならあいつは?』 『その場にはいたよ。いたんだけど、それがあいつ俺が寝たのを確認した後、 俺を置いて一人で教室に帰っちゃったんだよ!』 『ぶはっ。』 『どう思うそれ。そんで俺そのまま、ぐっすり寝ちゃってさー。 サボりにきた怖い不良の先輩に起こしてもらったんだよ!』 『やめてwwwww』 不良の先輩に起こされる紺野ちゃんしんどいwwwwww 俺は腹も顔も痛くって、でも笑いがどうにも止まらない。 しばらく死ぬほど笑った後、俺はふとあることに気がついた。 『こ・・紺野ちゃん・・。階段の隅っこのゴミ・・なんでそのままにしてあるの?』 紺野ちゃんの背後の段に、ゴミが集められて放置されてる。 『え?・・ああ、なんか、掃除してごみ集めて、先生に塵取り借りにいったら』 『うん。』 『今ちょっと出払ってるから、ゴミ袋持ってくるから待ってろだって。なにそれ!』 『wwwww』 『出払ってる?なにそれ。こんな朝から塵取り必要なの俺以外にもいるの?』 『あはは。』 『しかも先生、ゴミ袋とりにいってから全然戻ってきやしない。』 『あはは。どこまでとりに行ったんだよ。』 『職員室。ちょっと耳すませてみて。』 俺が笑いをこらえて耳をすませると、でっかい声で国語の先生が 電話で何かを話しているようだ。 『電話?』 『そう。資格がどうとかこうとか言ってる。』 『なにそれ。』 『多分、なんかの勧誘。そんなの相手に10分も喋ってんだから。』 『うっそ。』 『そうだよ!大体こんな時間に職場に勧誘電話かけてくる会社やばいって。』 『たしかにww』 『教員免許持ってて先生してんだから医療事務の資格なんかいらないじゃん。』 『い・・いりょうじむ・・・www』 『資格はいらねえゴミ袋をくれっ!』 結局その後、先生が電話を切って、紺野ちゃんにゴミ袋届けるまで、 俺はずっと紺野ちゃんの話を聞き続ける羽目にあった。表情筋がしにそうに痛い。 それを紺野ちゃんに訴えたら、紺野ちゃんがちょっと考えてから、 『・・・・逆にそれで鍛えられる。』といった。 |
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